ビジネスWi-Fiで会社改造(第8回)
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2016.02.10
「反省→検証・分析→改善→行動」のサイクルに入る。これが「教えられ上手(あるいは育てられ上手、怒られ上手)」になることです。ゆとり世代をいかにこのサイクルに入れるかが、最後のカギになります。
現在、ゆとり世代で最も問題になっているのが、やる気を失うことです。「入社前に抱いていた仕事のイメージと違うため、失望してやる気を失う」などと一般的には解説されています。しかしもう少し詳しく見ていくと、ビジネス社会で経験した「うまくいかないこと」に対して、指導されたり、怒られたり、小言を言われたりと、ゆとり世代にとって「小さな嫌な経験」をすることで落ち込み、それが積み重なってやる気を失っていくのが分かります。
ここには、先に説明した「他責」「自責」の考え方が大きく関係してきますが、最も基本的なのは「ビジネスではうまくいかないことのほうが多い」のが分かっていないということです。ほめられ続けて育ったゆとり世代は、あまり挫折を知りません。他人と競争して負けるという経験や、“うまくいかない”経験が少ないのです。つまり「うまくいかない」だけで未知の領域であるのに加え、「怒られる・叱られる」という未知の体験がさらに重なり、二重のショックを受けてしまうのです。
加えて、先に述べた通り、態度の横柄な上司と接するのもストレスです。その結果、「上司は自分を目の敵にしている」「上司は何も教えてくれない」と、責任を上司に転嫁してしまいます。もし、そういう態度を取られたら、上司であるあなたも「もうどうでもいいや」という気分になってしまうのではないでしょうか? ゆとり世代にはまず「ビジネス社会ではうまくいかないほうが多い」ことを理解させます。そして、うまくいかないときに「あきらめないこと、逃げないこと、立ち向かうこと」を教えましょう。
これは、相対評価で育った上司世代には当たり前のことです。学生時代までの経験で、たくさんの「うまくいかないこと」を経験していますから、時には挫折することもあったでしょうが、自然と「あきらめずに立ち向かう」という気持ちも鍛えられています。ところが、ゆとり世代は失敗や挫折の経験が少ないですから、社会人になってから「あきらめずに立ち向かう」ことを教えなければなりません。
失敗してもあきらめず、もう一度考えて行動する――。 こう書いてしまうといかにも当たり前ですが、ゆとり世代はその当たり前のことが難しいと思っています。上司がゆとり世代に期待しているのは「成功する」ではなく、まずは「失敗してもくじけない」であると繰り返し、すり込むことが必要です。
柘植 智幸(じんざい社)
1977年大阪生まれ。専門学校卒業後、自分の就職活動の失敗などから、大学での就職支援、企業での人財育成事業に取り組む。就職ガイダンス、企業研修、コンサルテーションを実施。組織活性化のコンサルティングや社員教育において、新しい視点・発想を取り入れ、人を様々な人財に変化させる手法を開発し、教育のニューリーダーとして注目を集めている。さらに、シンクタンクなどでの講演実績も多数あり、毎日新聞、読売新聞、産経新聞、経済界、日経ベンチャーなど多数のメディアにも掲載される。
“ゆとり君”と働くために覚悟しておくこと
2022年3月7日(月)~2023年3月31日(金)
法改正関連
2023年導入予定のインボイス制度の対応の準備はできていますか。インボイス制度は、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として導入されます。仕入額控除の要件として、適格請求書発行事業者が発行する「適格請求書」の保存が必要となります。本セミナーではPwC税理士法人 村上 高士氏をお招きし、課税事業者の皆さまの立場で、インボイス制度導入後に何が変わり、どのような影響があるのかを解説します。
2022年2月4日(金)~2023年3月31日(金)
法改正関連
2022年4月1日より、施行される改正個人情報保護法。同法では、法人に対するペナルティの厳罰化や、個人情報漏えい時の報告・通知義務などが追加され、企業はより厳格に個人情報を扱う必要に迫られています。では、企業は具体的にどのような対策をとればいいでしょうか?本ウェビナーでは、改正個人情報保護法の改正のポイントやその際に生じうる課題、そして企業が取り組むべき対策についてご紹介します。