オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2018.12.13
プロジェクトをあるべき方向に導くには、いかに協力者をつくり、説得するかがカギです。ここでは、リーダーが最も神経を使う「合意形成」の方法について解説します。
プロジェクトリーダーは、「ステークホルダーをいかにマネジメントするか」に最も労力を使います。仕事の8 割の時間を、ステークホルダーとのやり取りに費やすといっても過言ではありません。
中でも神経を使うのが、ステークホルダーとの合意形成でしょう。プロジェクトリーダーは、プロジェクトの立ち上げから計画、実行、終結に至るまで、さまざまな合意形成のシーンに直面します。
特に、困難を要するのが、業務改革を伴うシステム開発プロジェクトです。業務を改革するには、業務側の協力が欠かせません。ただし、業務の改革は「自分たちのこれまでの仕事を否定する」ことを意味するため、プロジェクトの必要性についてすら、なかなか合意を得られないのが現実です。
とはいえ「経営層の指示だから」とトップダウン的に進めると、ステークホルダーは表面上協力しているように見えても、実際には納得していない場合が多くあります。そのため、プロジェクト完了後に、肝心なところは何も変わっていない、システムが出来上がっても活用されない、といった事態に陥ってしまうのです(図1参照)。
プロジェクトチームの内部でも、合意形成が必要なシーンが多くあります。プロジェクトの計画段階では、プロジェクトをどのように進めるのかを利用部門や経営層と合意した上、プロジェクトチーム内でも合意しなければなりません。合意しないまま進めれば責任問題になりますし、何よりも合意を得ていない計画では、メンバーのやる気が出ないでしょう。それではプロジェクトの成功が難しいのは明らかです。
この合意形成は非常に面倒です。時間ばかり掛かって、何も生み出さない不毛なプロセスのように思えるかもしれません。しかし、結果を出すプロジェクトリーダーは、この面倒な合意形成のプロセスに正面から向き合います。泥臭い人間関係の調整から逃げないのです。合意形成のないプロジェクトに成功はあり得ないことをよく知っているからです(図2参照)。
執筆=芝本 秀徳/プロセスデザインエージェント代表取締役
プロセスコンサルタント、戦略実行ファシリテーター。品質と納期が絶対の世界に身を置き、ソフトウエアベンダーにおいて大手自動車部品メーカー、大手エレクトロニクスメーカーのソフトウエア開発に携わる。現在は「人と組織の実行品質を高める」 ことを主眼に、PMO構築支援、ベンダーマネジメント支援、戦略構築からプロジェクトのモニタリング、実行までを一貫して支援するファシリテーション型コンサルティングを行う。
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