オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2016.04.18
日本興業銀行(当時)に入行後、営業を中心にキャリアを積み、ビックカメラの取締役を経て、格安メガネチェーンを設立するという多彩な経歴を持つ森部好樹氏。現在は、「社外顧問の専門家」として若手企業家のバックアップに力を注いでいる。
本連載は、そんな森部氏が注目する新分野に挑んでいる企業を紹介する。成長する企業の目の付け所や発想、スタートの苦労などは、新規事業に取り組む全てのビジネスパーソンにとって、非常に参考になるはずだ。
ITが急速に進化を遂げてきたこの数年間、起業をめざす人々はウェブを軸とした事業で会社を興すことが主流でした。極端にいえばインターネットにつながる回線とパソコンさえあれば、初期投資がほとんど掛からないことも、起業のハードルを引き下げました。
しかし、IT分野が飽和を迎えつつある今、ウェブはすでに当たり前の世界となり、それだけでは成功することは難しいでしょう。現在は「ウェブ×アナログ」の掛け合わせがポイントになっています。リンカーズの前田佳宏社長は、大手コンサルティング会社に勤務していたときに日本のものづくり産業の仕組みに興味を抱きました。
新規事業や新規商品の開発を考えた大手メーカーは、必要な技術を持つ中小などのパートナー企業を探します。ところが、中小のものづくり企業は自社の技術をオープンにしていないことが多い。大手メーカーはパートナー探しに苦労しているのです。
そこで、前田社長はこの課題を解決するために、大手メーカーと中小企業をマッチングする「Linkers(リンカーズ)」というサイトを立ち上げました。ウェブを使った企業同士のマッチングサービスは数多く存在しますが、うまくいっている例は実はそう多くはないようです。その中で、リンカーズはこれを軌道に乗せたのです。なぜ同社は成功しているのでしょうか。
リンカーズでは、大手メーカーに中小企業を紹介する際、「目利き」できるプロのコーディネーターを上手に活用しているからなのです。同社は全国1200人に上る専門家と連携しています。彼らは、大手メーカーの案件ごとのニーズに沿った中小企業などを紹介することができるのです。この「IT×人力」によって、大手に紹介する企業の質は担保され、信頼を得られています。
執筆=森部 好樹
1948年佐賀県生まれ。東京大学を卒業後、旧日本興業銀行に入行。香港支店副支店長などを経て興銀証券へ出向。ビックカメラで取締役を務め、2002年、格安メガネチェーン「オンデーズ」を設立し社長に。2007年共同広告社に移り、2008年同社社長に就任。2013年に退社して独立し、顧問業を専門とする会社、ロッキングホースを創業。現在代表取締役。
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