脱IT初心者「社長の疑問・用語解説」(第82回)
ブルーライト対策にはうな重?
公開日:2016.05.10
オーマイグラス 清川忠康社長
従来の常識を覆し、インターネットによる眼鏡販売事業を展開するオーマイグラスは福井県鯖江市に拠点を置く地方ベンチャーだ。連載第2回は、清川忠康社長に眼鏡をネットで買うメリットを説明してもらった(聞き手はトーマツベンチャーサポート事業統括本部長、斎藤祐馬氏)。
斎藤:オーマイグラスのコンセプトは鯖江に昔からある眼鏡作り、ものづくりと「Instagram」世代を結び付けるようなものなんですね。
清川:そういった若い世代って、これをあえて鯖江で作っているとか、そこを押し出さなくても売れます、この値段でも。
斎藤:これはいくらですか。
清川:フレームで2万3000円ですね。これくらいの価格帯のものがすぐに売れます。
斎藤:今は眼鏡業界では、例えば9800円とか1万2800円くらいの低価格モデルがものすごく伸びてきているじゃないですか。そことのすみ分けはどのように考えているんですか。
清川:例えば「JINS PC(パソコン用眼鏡)」や「JINS MEME(かけている人の体調などが分かる眼鏡)」などはまさにプロダクトイノベーションであって、我々のビジネスの戦略とは全然違うと思うんです。我々が進めていきたいのは、ニューSPAモデルとまではいかないものの、業態、流通構造のイノベーションです。ものづくりも、あと店頭販売もそうだし、そういったことを含めて、インターネットを使って横串での効率化というところなんです。
ネットを使って効率的に商品作りをしていくこともそうですし、あと、販売面でも、例えば自社でもフラッグシップ店として渋谷ロフトの1階に店を構えてますけど、店内に展示している物の数は非常に少ないんです。普通の商品数の半分以下。店舗なんですけど、注文はタブレットを使っているんです。
斎藤:オーマイグラスが起こしたイノベーションの1つが、インターネットだと絶対に売れないといわれていた眼鏡をネット上に流通させたことだと思います。実際にやってみて、インターネットだとうまくいかないことあるかと思いますが、例えばそこはどうやって解決しているのですか。
清川:そういう観点でいくと、うまくいかないことはなくて、我々は「眼鏡はインターネットで買ったほうがいい」と言い切っちゃっている(笑)。そう信じてやっているんです。眼鏡って、これまでは店に行く。検眼を受けて、フレーム選定する。レンズを選ぶといった購買のプロセスがあります。買った後にはアフターサービスや、度数情報を保管するとかあると思うんですけど、基本的にできることはネットでやったほうが楽だと思うんです。
その理由としてまずフレームを選ぶところですが、そもそも店にある商品からしか選べない。そこに欲しいものがないというのはよくある話ですよね。
斎藤:一般的な店舗だとどれぐらいで、オーマイグラスにはどれくらいのバリエーションがあるのですか?
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斎藤 祐馬
トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長 1983年愛媛県生まれ。慶應義塾大学を卒業後、2006年にトーマツに入社。2010年にトーマツ ベンチャーサポートを事実上立ち上げた。公認会計士でもある。
※トーマツ ベンチャーサポートは、2017年9月1日より「デロイト トーマツ ベンチャーサポート」に社名変更しました。
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