注目を集める地方発のベンチャー(第4回)実店舗の広さは“2坪”あればいい

自動化・AI 地域活性化

2016.07.12

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オーマイグラス 清川忠康社長

 2011年の創業以来、インターネットで眼鏡を売るという流通構造の改革を浸透させてきたオーマイグラス。最終回である今回は、清川忠康社長に今後の目標や戦略を語ってもらった(聞き手はトーマツベンチャーサポート事業統括本部長、斎藤祐馬氏)。

斎藤:オーマイグラスの事業スタートアップ時点では、周囲の反応はどんな感じだったんですか。

清川:最初はもう、地元の店に連絡しても全然会ってもらえないとか、あと電話ももちろん出てくれないし。今でもありますよね。話すことなんかねえ、みたいな。

斎藤:そういう人たちをどうやって口説いたんですか。

清川:そこはもう地道に、本当ちょっとずつですね。何とか耐えしのぎながら、資金調達しながらここまでやってきました。

斎藤:地元の雰囲気が変わったきっかけとかあったのですか。

産業革新機構のサポートで日の丸銘柄に

清川:いくつかありますけど、1つ目はマルイさんとか、大手と提携できたことですね。それから足元の部分だとやはり産業革新機構さんがサポートしてくれたことですね。

斎藤:日の丸の銘柄になったと。

清川:そうですね。まさに日の丸銘柄ですので、そこはぜひ強調していただければと(笑)。産業革新機構さんがこれだけ小さい案件に出資することって、本当に珍しいんです。多くはハードウエアだったり、もっとテクノロジー寄りなんですよね。我々みたいな小売企業に出資することってめったにない。それはやっぱり地方創生の新たなモデルケースになり得ると期待されているんだと思うんです。

斎藤:そしてこれを日本だけでなく、グローバルに展開していくと。

清川:そうです。ただ、私がめざしているのは10兆円、20兆円の数字のビジネスじゃなくて、価値観としては、やっぱりグローバルナンバーワンのほうが大事なんです。規模感ももちろん重要ですが、1兆円で世界10位だったら、100億円でも世界1位の会社のほうが私にとっては重要なんです。

 アパレルとかだと恐らくもう世界1位にはなれないと思うんですよね。ルイ・ヴィトンを今から超えられます?でも眼鏡だったら超えられると思います。今からでも世界一になれます。しかも眼鏡という商材はそれほどブランドが立っていない。ほとんどがOEM(相手先ブランドによる生産)で、インターネットがあればどこでも買えるし、小さくて軽いから世界中に手軽にショッピングできます。

斎藤:確かに眼鏡店に行ってブランドで選ぶケースは少ないでしょう。

清川:実はそこに目を付けて今、世界一になった企業がイタリアのルックスオティカです。眼鏡フレームにブランド名を載せてビジネスにして、ライセンスで大きくなった。でも下請けですから、それを脱却するためにブランドを買収しているんです。レイバンとか、オークリーとか、すべて傘下です。あと店舗を持って垂直統合して、自国のマーケットシェアを上げてきちんと価格統制している。日本は分散市場なのでどこも買収してないですが、そういう独占的な市場をつくろうとしています。

斎藤:そんな会社があるんですね。知りませんでした。

清川:今、世界で1兆円ぐらい売っています。

斎藤:なるほど、スタンフォードのビジネススクールを出て、いろいろ分析した結果も含めてこの眼鏡市場に賭けて世界一を取ろうと。面白いですね。

清川:やっぱりグローバルで1位になれるチャンスがあるかどうかという観点で選んでいるので。2番手にしかなれないんだったらやらないですね。だからルックスオティカに勝てないと思うんだったら、最初からやらない。

斎藤:ところで清川社長は眼鏡がお好きなんですか?

もともとは眼鏡のことがすごく嫌いだった…

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斎藤 祐馬

トーマツ ベンチャーサポート事業統括本部長 1983年愛媛県生まれ。慶應義塾大学を卒業後、2006年にトーマツに入社。2010年にトーマツ ベンチャーサポートを事実上立ち上げた。公認会計士でもある。

※トーマツ ベンチャーサポートは、2017年9月1日より「デロイト トーマツ ベンチャーサポート」に社名変更しました。

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