強い会社の着眼点(第13回)
“電話DX”が会社を強くする
2017.01.25
阪神タイガースで活躍した江本孟紀氏といえば、歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで人気のプロ野球解説者である。著書「プロ野球を10倍楽しく見る方法」がベストセラーとなったほか、参議院議員を務め、現在も野球中継やバラエティー番組に出演するなど、活動の場は多岐にわたる。
しかし、解説者としての船出は厳しかった。もともと現役時代の成績が抜きんでて良かったわけでもなく、しかも引退の原因が球団首脳陣への暴言だったため、野球界全体から干されていたのだ。江本氏はこの最悪の状況から、どのようにして成功をつかみ取ることができたのだろうか?
江本氏のプロ入りは1971年のこと。ドラフト外で東映フライヤーズにピッチャーとして入団し、その年は0勝で終わるも、翌1972年には野村克也監督率いる南海ホークス(現・福岡ソフトバンクホークス)に移籍し16勝をマーク。チームもリーグ優勝に輝いた。
しかし1974年3位、1975年5位とじり貧になっていく。チーム内に充満した危機感から、3名の選手が野村監督に直談判することとなり、江本氏もその1人だった。それが首脳陣の心証を害したのか、江本氏はシーズンオフに江夏豊選手との交換トレードで阪神に移籍することとなった。
移籍後の1976年は15勝を上げ、その後も11勝、11勝、12勝と安定して2ケタ勝利を記録。だが1980年は8勝と、大きく数字を落としてしまう。
この状況で、後に退団への伏線となる出来事が起きる。1980年のキャンプで、投手が外野で練習している最中、控え選手が打撃練習を行い、若手投手に打球が当たるという事件が起こったのだ。なぜ、投手の練習中に打撃練習を行うのか。投手に対する扱いの粗雑さに腹を立てた江本は、中西打撃コーチに猛抗議した。ホテルに戻っても怒りは収まらず、中西コーチの部屋へ行き「いい加減にせえよ!」と、ベッドに向かって、たばことライターを投げつけてしまった。
その騒動があった中西コーチだが、シーズン途中に監督代行に就き、翌年は監督に就任。江本氏のチーム内の立場は不安定なものになっていった。
執筆=峯 英一郎(studio woofoo)
ライター・キャリア&ITコンサルタント。IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行う。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
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