強い会社の着眼点(第13回)
“電話DX”が会社を強くする
2017.03.22
阪神タイガースのコーチには、現役時代も阪神で過ごした選手が多い。金本知憲監督はもちろん、作戦兼バッテリーコーチの矢野燿大氏、2軍監督の掛布雅之氏も元阪神だ。
2016年から2軍の打撃兼野手総合コーチを務める今岡誠氏(現在の登録名は「今岡真訪」)も、その1人である。現役時代は、悪球打ちを得意としながらも三振は少なく、来たボールに即座に反応できる、天才的なタイプであった。
また、どの打順でも結果を出すユーティリティー性も備えていた。1番では首位打者(2003年)、3番では3割をキープしながら本塁打を増やし(2003年12本→2004年28本)、5番では打点王(2005年147打点。セリーグ歴代3位)と、与えられたミッションに応じて期待以上の結果を出す選手であった。
そんな才能を持った今岡氏だが、監督との折り合いが悪かったり、周囲の期待と本人の希望が一致しなかったりなど、活躍した期間は限られていた。“天才”の才能は、なぜ十分に発揮されなかったのだろうか。
今岡氏はプロ入り前から注目を集めていた選手だった。高校時代には春の選抜大会で甲子園に出場。大学時代にはアトランタ五輪に出場し、銀メダルを獲得。1996年のドラフトにて阪神を逆指名し、1年目は打率2割5分、2年目は3割近い数字を記録した。低迷するチームにあって、新人としては十分な結果を残していた。
しかし、1999年に野村克也氏が監督に就任すると、不遇の日々を過ごすことになったのである。ミーティングを重視する野村監督と、練習を最優先したい今岡氏では、野球に対する考えが合わなかった。野村監督は今岡氏に対し「やる気があるのかないのか分からん」「注意するとやる気のないプレーをする」と、マスコミに対してたびたび発言した。今岡氏はやがて2軍に転落。本人曰く「クビ直前」の状態にまで陥った。
その今岡氏を救ったのが、当時2軍監督の岡田彰布氏だった。野村監督が「全員でミーティングやるから2軍も来い」と指示を出すと、岡田氏は、「2軍は頭使うより練習させなアカンのちゃいますか」と合流を断った。「ミーティングより練習」という考えは、今岡氏も岡田監督も同じだった。岡田氏は2軍で腐りかけていた今岡氏に声をかけ、「お前は何も気にせんで、好きにやったらええ」と励ました。
執筆=峯 英一郎(studio woofoo)
ライター・キャリア&ITコンサルタント。IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行う。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
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