経営者のための女性力活用塾(第7回)日本の女性力活用の遅れと原因を分析する

人材活用

2017.04.19

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 第6回で説明した「女性力活用の環境整備」から分かるように、日本では性差、特に男女の差別意識や女性特有の社会的・身体的・精神的な特徴や男性との差異を考慮した法律制定と改正が頻繁に行われています。

 特に現在では「男性へのセクハラ」や「女性へのポジティブ・アクション(性を理由として、女性を優遇・優位に扱う行為)」を盛り込んだ改正も多く、雇用に関係する法的な意味での性差はかなり縮小されてきました。

環境整備は進んでいるが…

 こういった環境整備が進むことは本来喜ぶべきことなのですが、これほど頻繁な改正やきめ細やかな拡充案が行われているということは、すなわち「日本が過去、あるいは現在も男性優位社会である」ことの裏返しであり、女性の社会進出の立ち遅れを急いで取り戻したいという政府の思惑が見え隠れしています。

 このことからも「男女差別撤廃」という論点が、法律的にも社会的にも国際的にも非常に重要な位置付けにあることが分かります。

 しかし日本国内の実情に目を向けてみると、男女差別のある就業環境や男尊女卑意識がまん延している状況にそれほどの変化は見られず、依然として男性優位社会は続いています。

 男女同権が国際標準であり、日本国内においてもそのための環境整備が着々と進められているにもかかわらず、いまだに女性の社会進出や女性力の活用に改善が見られないのはなぜなのでしょうか。

女性労働力の台頭を阻害する理由

 繰り返しになりますが、労働や雇用における男女の権利や女性保護に関係する法律は、他の法律と比べても遜色のない、むしろそれら以上に重視されているといえます。しかし第3回で説明したように、日本は「女性の社会進出」という点では先進国の中では最低クラスであり、国内の実情と法律の拡充との間に大きな乖離(かいり)が見られます。

 そこで、それらの乖離(かいり)を生む原因を分析してみましょう。下表は「日本の女性ビジネス・パーソンの社会進出や台頭を阻害する環境要因」を大きなものから順にまとめたものです。

 この表の実情を鑑みると、現在は「日本社会が男女同権にシフトしつつあるのは事実だが、企業以下の単位ではまだ変化は見られない(ただし徐々に浸透・変化を見せる企業は増えてきている)」と考えられます。

 ということは、日本で女性力活用が遅れている原因は「制度的に欠陥がある」や「(女性力進出に)必要な法律がない」といった類いのものではなく、企業風土や旧態依然の体制・慣習を持つ日本企業、あるいは過去の常識からいまだに抜け出せない労働者自身にあるといえるのではないでしょうか。

受け継がれてきた差別意識…

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執筆=坂本 和弘

1975年栃木県生まれ。経営コンサルタント、経済ジャーナリスト。「社員の世代間ギャップ」「女性社員活用」「ゆとり教育世代教育」等、ジェネレーション&ジェンダー問題を中心に企業の人事・労務問題に取り組む。現場および経営レベル双方の視点での柔軟なコンサルティングを得意とする。

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