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2018.04.24
近年、広島東洋カープ(以下、広島)出身の監督が目立っている。2016年、2017年のセ・リーグ連覇を果たした緒方孝市監督、2010年~2014年を率いた野村謙二郎氏、そして現在は阪神タイガースの監督を務める金本知憲氏。彼らに共通するのは、1990年代中盤の広島で活躍した元チームメイトであり、当時チームを率いていた三村敏之監督の下で花開いたプレーヤーという点。
その三村敏之氏は、1966年のドラフト2位で広島に入団。1972年には、一流バッターの証しとされる3割(打撃成績リーグ第2位)という成績を残したが、その後、現役を通じて、再び打率が3割を超えることはなかった。現役17年間の通算成績は、打率.255、149本塁打、490打点、49盗塁だった。
引退後も広島に残った三村氏は、コーチや二軍監督を経て、監督に就任すると、1994年から4年連続でAクラス入りを果たした(5年目は5位)。1992年から2012年までの21年間で、広島がAクラス入りしたのは1994年から1997年の4シーズンだけで、いずれも三村氏が率いていた。
三村氏が率いる広島は、1996年前半戦で首位を独走するも、長嶋監督率いる巨人に11.5ゲーム差を逆転されて2位となった。当時、流行語にもなった「メークドラマ」の前に辛酸をなめたのである。
三村氏は、現役時代には常に3割を打つ力を持ち合わせていない二流選手として、自らの限界を知ったという。そして、監督としては自身のような二流選手を育てて強いチームをつくることで、巨人のような3割30本を超える一流打者が何人も並ぶチームに挑み続けた。そんな三村氏の著書「超二流のススメ。」を読み解きつつ、彼の哲学を紹介していく。
三村氏によると3割を打つためには、基本的にすべてのボールに対応し、打てる能力が必要となる。それができるから“一流”なのだという。
プロの打者は、アマチュア時代には3割を打ってきた選手ばかりである。必然的に、プロに入ってもそれを目標にする。しかし、多くの選手はプロの投手の変化球に対応できない。新人はその変化球を打つために練習する。しかし、ようやく変化球を打てるようになったときには、今度はアマチュア時代に打てていたはずのストレートが差し込まれて打てなくなってしまう。結局、どちらも満足に対応できずに終わり、プロ野球人生を終えることになってしまうのだと、三村氏は論じる。
「一流を目指して3割を打ちたいから、ストレートと変化球の両方を打てないといけない、こなさないといけない――そう思うから、失敗する」
これが、二流の打者がこぞって陥る落とし穴なのだ。
執筆=峯 英一郎(studio woofoo)
ライター・キャリア&ITコンサルタント。IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行う。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。
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