プロ野球に学ぶ、組織の力を伸ばした男たち(第10回)若手とのギャップを乗り越えた広島・山本一義コーチ

人材活用

2018.05.28

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 若手社員との意識のギャップに戸惑い、どのように接すればいいのかについて、思い悩み考えあぐねるベテラン社員も少なくないだろう。部下指導におけるジェネレーションギャップは、万国共通の課題である。

 広島東洋カープ(以下、広島)でスラッガーとして活躍した山本一義氏も、指導者になってからさまざまな年齢の選手と接することになり、ジェネレーションギャップに戸惑ったという。山本氏の著書「山本一義の一球談義」から、そのギャップをどう克服して、一流選手を育成したのかを読み取る。

引退直後は、弟のような存在を指導

 広島のリーグ初優勝は1975年だった。1950年にペナントレースに参戦してから、初優勝まで26年間も要した。その間、Aクラス入りしたのはわずかに一度(1968年3位)という弱い球団だった。山本氏は、広島が初優勝した1975年まで在籍し、中心選手として活躍。打順もクリーンアップを任されるほどであった。

 1961年に入団した山本氏は、1975年に引退するまでの15年間に残した通算成績は、打率.270、171本塁打、655打点。タイトルこそ獲得できずに引退したが、広島の看板選手として活躍し、ファンから愛された。

 山本氏は現役晩年に選手兼任コーチとなり、引退後も球団に残って打撃コーチを務めた。その間、高橋慶彦氏、長内孝氏などの若手が育っていった。当時30代後半だった山本氏は、20歳を過ぎたばかりだった彼らのことを、年の離れた弟のような存在に思えたと述べている。ジェネレーションギャップが小さかった若手たちは、引退直後の山本氏からあふれる情熱を抵抗なく受け止め、一流へと成長していった。

 その後、広島を離れた山本氏はパリーグの3球団でコーチや監督を歴任。テレビ局の解説者を経て、1994年からヘッドコーチとして、再び広島に戻った。そのときに対面したのが江藤智氏、金本知憲氏、前田智徳氏、緒方孝市氏ら若き主力選手たちだった。彼ら主力選手に対して山本氏との年齢の差は、親子ほどに達していた。

「このオジサンは分かっていない」では失敗する…

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執筆=峯 英一郎studio woofoo

ライター・キャリア&ITコンサルタント。IT企業から独立後、キャリア開発のセミナーやコンサルティング、さまざまな分野・ポジションで活躍するビジネス・パーソンや企業を取材・執筆するなどメディア制作を行う。IT分野のコンサルティングや執筆にも注力している。

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