ITで働き方を変える(第9回)AIと連携し、クラウドカメラで映像データを分析

自動化・AI クラウド・共有

公開日:2021.03.17

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 インターネットやモバイル通信の高速化により、リアルタイムに高精細な動画を伝送・蓄積できる環境が整えられ、多くの人がスマートフォンやパソコンで場所や時間にとらわれず動画を閲覧できるようになった。情報入手の有力手段の1つとしても動画が挙げられるようになり、ビジネスにおいても「カメラ」の位置付けが相対的に高まった。これまでは、「監視のため」というイメージが強かったカメラのビジネス利用だが、こうした環境変化に伴い「現地のリアルな状況を視える化する」情報ツールへとシフトが始まっている。

 NTT西日本では、ビジネスシーンで手軽に導入できるクラウド型のカメラサービス「クラウド型カメラとれ~る」を提供。2021年3月にはAIを活用し、混雑状況を可視化する機能が加わった。

LTE対応ポータブルカメラ」登場で広がるクラウド型カメラの用途

 まずは2月に加わったカメラのラインアップを見ていこう。なぜなら、このカメラの登場で、クラウド型カメラとれ~るの活用範囲が格段に広がり、AIを活用したカメラの利用も拡大すると想定されるからだ。

 新しくラインアップされたのは「LTE対応ポータブルカメラ」。スマートフォンなどに使われるモバイル通信方式のLTEやWi-Fiに対応し、バッテリーで駆動するウエアラブルスタイルのカメラだ。配線や電源が不要で、場所にとらわれずカメラから映像データをアップロードできる。

 クラウド型カメラとれ~るは、すでに数種類の提供カメラの用意があったものの、これらは常設設置を前提にしたものだった。これに対してLTE対応ポータブルカメラは、現場で持ち歩いたり、一時的に設置したりして現地の状況を把握できるので、クラウド型カメラに新しい用途を生み出しやすくなる。

 例えば建設現場などでは、現場の進捗に合わせて設置場所を変えて撮影すれば、現場監督が映像から進捗状況を確認できる。工場では、トラブルが発生したときに現場の状況を本部でも確認しながら、音声通話機能を使って指示を受けられる。小売店では、店頭の陳列状況をスナップショット機能で写真として記録しながら、本部とやり取りできる。医療現場では、患者の容体や機器が示す数値を遠隔から確認し、患者との接触を減らしながら高度な医療を提供できる。

 いずれも映像だけでなく音声やスナップショットのデータも一定期間クラウドに保存されるため、後から確認する際の状況証拠としても役立てられる。

 では、AI活用機能が加わった「クラウド型カメラとれ~る」と組み合わせると、どんなことができるのか。その1つがオプションの「映像解析サービス」だ。

カメラ映像から混雑状況をAIが分析…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=岩元 直久

【M】

あわせて読みたい記事

  • 小さな会社のトラブル抑止(第7回)

    レジトラブルに在庫監視。店舗は急務、見える化

    トラブル対応

    2020.01.15

  • 強い会社の着眼点(第8回)

    目で見る管理。プロは現場・社員を見る

    働き方改革 デジタル化

    2020.02.19

「自動化・AI」人気記事ランキング

連載バックナンバー

無料!おすすめのダウンロード資料

  • 個人経営店なら知っておきたい 防犯カメラもクラウドに!安心の枠を超えたビジネス活用事例

    個人経営店なら知っておきたい 防犯カメラもクラウドに!安心の枠を超えたビジネス活用事例

    インターネット経由で遠隔確認できるクラウド型の防犯カメラは、場所を選ばず現場のカメラ映像を確認できるのが特長で、種類や利用シーンも豊富です。そもそも防犯カメラにはどんな種類・サービスがあり、どのように選べば良いのか、設置するべき業種や使用例、防犯カメラを導入した成功事例も紹介しながら解説します。

  • ビジネスチャット利用実態調査2022

    ビジネスチャット利用実態調査2022

    長期化するコロナ禍への対応や働き方改革の実現に向けて、テレワーク・リモートワークが一般化しつつある中、多様化する社内コミュニケーションの円滑化に向けて変化が生じています。これまでオフィスで日常的に行われていたちょっとした連絡や相談を実現するための「ビジネスチャット」の利用だ。では、実際にビジネスにおけるチャット活用度合いやツール選定はどうなっているのだろうか。その利用状況について調査を行いました。

  • ”顧客に会えない時代”の営業支援ツールガイド

    ”顧客に会えない時代”の営業支援ツールガイド

    コロナ禍の長期化により、多くの企業が従来の営業スタイルを見直し始めています。顧客との物理的な接触機会を最小限に抑えた営業活動が求められているからです。そのような時代の営業活動に役立つツールを解説します。

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信期間

配信期間:2023年9月15日(金)~2024年8月30日(金)

セキュリティ関連

【経済産業省サイバーセキュリティ課登壇】 サイバー攻撃に対して中小企業が取るべき対策とは

  • 新着記事

配信期間

2023年5月31日(水)~2023年12月26日(火)

法改正関連

税理士登壇!インボイス制度の解説