ビジネスWi-Fiで会社改造(第9回)
Wi-Fiのトラブルに強くなろう―信頼獲得作戦
2019.01.23
顧問先2200社を抱える会計事務所を率いる公認会計士、古田土満(こだと みつる)氏が語る小さな企業の経営のポイント。第2回では会社を存続させる黒字経営を実現する第一のコツとして「本業をコツコツやる」を解説しました。第3回は、第二のコツとして、「総資産を減らして、自己資本比率を高める」ことの大切さを説明します。
100万分の1グラムの極小歯車を開発した樹研工業の松浦元男会長は、リーマン・ショックの直後に「今の月商は前年の半分ですが、この状態があと5年続いたってビクともしません。何しろ自己資本比率が60%もありますから」と言っていました。
会社を存続させるもう1つのコツは、財務体質をよくすること。すなわち、支払手形をなくし、借入金をなくし、お金をたくさん持つことです。
しかし中小企業ではこの逆、つまり支払手形あり、借金過多、お金なしの会社が多いのが現実です。自己資本比率(純資産/総資産)が10%以下という会社もあり、30%を超えている企業はそれほど多くはありません。
中小企業は、なぜ自己資本比率が低いのでしょうか。それはもうかっていないから(内部留保が増えない)ということと、総資産が多すぎることが原因です。もうかっていないのに、土地・建物、ゴルフ会員権、有価証券などの資産を持っているのです。
もうかっていないということは、借入金の返済原資となる利益が増えないのだから、本来これらの資産を買えるお金はないはずです。しかし、実際には買えています。これは、銀行などが貸してはいけない会社に多額の融資をしたためです。この、自己資本比率の低さが原因で倒産している会社は意外に多いのです。会社はもうからなくてもすぐに倒産はしませんが、財務体質が悪く、手元のお金がなくなれば倒産します。
執筆=古田土 満
法政大学を卒業後、公認会計士試験に合格。監査法人にて会計監査を経験して、1983年に古田土公認会計士・税理士事務所を設立。財務分析、市場分析、資金繰りに至るまで、徹底した分析ツールによって企業の体質改善を実現。中小企業経営者の信頼を得る。
人気会計士が語る、小さな会社の経営“これだけ”
2022年6月24日(金)13時30分-15時00分(予定)
業務効率化関連
これからの経営の重要なキーワードとなっているDX(デジタルトランスフォーメーション)。
デジタル技術の急速な発展・SDGs等の社会環境変化や市場の競争環境変化により、企業はデジタルを活用した事業や業務の変革が迫られています。
本セミナーでは、「DX」の概念の理解に加え、事例等を通じ、具体的イメージをご紹介しながらDX推進のためのポイントをお伝えすると共に、すぐにできるDXをご紹介します。
ぜひこの機会にご参加ください。
2022年6月3日(土)~2023年3月31日(金)
業務効率化関連
DXという言葉はすっかりバズワードとなり、今やすべての企業にとってデジタル化は必須となっています。
しかし、DXの捉え方は会社によってさまざまで、「とりあえずデジタル」のような取り組みをDXと位置付けているケースもございます。
本セミナーでは、まず第一部で企業におけるDXの定義とDX活動を着実に前進させるポイントについてご説明し、第二部ではDX活動の第一歩として「おまかせAI-OCR」を活用したオペレーション改革について、具体例を交えながらご紹介します。