オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2019.07.31
刺すだけで野菜が長持ちする「ベジシャキちゃん」をはじめとするアイデア商品、雑貨、美容・健康商品の開発から販売までを手掛けるコジット(大阪市)は、経理業務の一部をRPAにより自動化した。運用開始から1年ほど経過した現在、年間で600時間の定型業務時間の削減に成功した。
ベジシャキちゃん
<株式会社コジット>
1000種類もの生活雑貨用品、アイデア商品、美容・健康商品の無店舗販売による製造卸。1970年の創業以来、単なる商品販売にとどまらない、顧客への夢や楽しさの提供をコンセプトに事業を展開している。「毛づまりごっそりパイプ職人スリム」「間に干せる!はしごポールDX」「中身が見える大小仕分けポリピュット」などユニークな商品ラインアップをそろえる。
定型業務を自動化する「RPA」の話が、NTTマーケティングアクトからコジットに持ち込まれたのは2017年秋。導入に至る半年ほど前のことだ。導入推進の中心人物となる経理部門の藤林正典氏は、その当時、RPAという言葉すら聞いたことがなかった。
同社にシステム部門はあるが、藤林氏はそこに在籍した経験があるわけでもなく、もちろんシステムエンジニアでもない。“普通”の経理部門の藤林氏が、いかにしてRPAを導入し、実際に効果を出すまでになったのだろうか。
管理部経理 チーフ 藤林正典氏
経理部門で日々行われる単純な定型作業は、1つひとつの作業は小さくても累積すると相当な負荷になる。この業務をなんとかできないものかと、藤林氏は普段から問題意識を持っていた。
中でも頭を悩ませていたのが返品業務だ。コジットは無店舗販売のため、客から直接、商品が返品され、その処理業務がどうしても発生する。返品されると、返品伝票が経理に送られてくる。それを手で基幹システムに入力する。
返品は“マイナスの売り上げ”に相当し、さらに在庫管理にも影響していく。だから、他の業務よりも優先せざるを得ない。経理部門の人員7人のうち、売掛業務担当4人が持ち回りでこの業務を担当していた。返品処理業務は毎日発生し、それに要する時間は多いときで月に約80時間にも及ぶ。年間では約600時間に達した。
藤林氏の気持ちはすぐに固まった。返品処理業務を自動化できれば、この単純作業の負荷は軽減できる。RPA導入費用は1ID(パソコン1台1年間)100万円弱。現状、費やしている600時間は、時給1500円としても90万円分。ほぼトントンになる計算だ。藤林氏は迷うことなく社長にRPA導入の稟議(りんぎ)を上げた。
Biz Clip編集部
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