ビジネス課題を創造的に解決するデザイン・シンキング(第10回)ソニーに学ぶ、発売に結び付く組織体制の構築法

スキルアップ

2017.10.03

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デザイン・シンキングにおける課題の1つが、せっかくのアイデアが商品化に結び付きにくいこと。独創的な商品を生み出しても、市場性で評価しようとすると企業の意欲は後退しがち。社内の事業部門がどこも手がけないとなると、アイデアだけで終わってしまう。そこでソニーは新たな組織体制を生み出した。アイデアを新商品にするために必要な独立性のある小さな組織づくりを、ソニーのTS事業準備室の事例に学ぼう。

CASE STUDY 07 ソニーTS事業準備室

東京・恵比寿にあるアルフレックスショップ東京の店内に「グラスサウンドスピーカー」を配置。インテリアに溶け込むという「ライフスペースUX」のコンセプトを表現し空間とともに商品体験を訴求(写真提供:ソニー)

 ソニーが2014年に発表した「ライフスペースUX」は、室内空間やインテリアとの調和を図りながら、ユーザーに新たな感動体験を提供しようと考えられた商品群である。ソニー流のデザイン・シンキングをベースに開発を推進している同シリーズの新作が、16年2月に発売した「グラスサウンドスピーカー」。円柱形の有機ガラス管を用いて音と光を組み合わせて空間演出を行うという新規性のある商品だ。

 ライフスペースUXを手がけるのは、ソニーのTS事業準備室。TS事業準備室は、平井一夫・社長兼CEOが直轄組織として13年に新設した組織。14年1月に米国ラスベガスで開催されたInternational CESで「4K超短焦点プロジェクター」とともにライフスペースUXのコンセプトが発表された。

 ライフスペースUXの商品には、グラスサウンドスピーカーのほかにも「ポータブル超短焦点プロジェクター」や「LED電球スピーカー」があり、商品ラインアップは現時点で4種類。ソニーの斎藤博・TS事業準備室室長は「社内外でも、ライフスペースUXの商品化ペースは早いと言われている」と語る。

「グラスサウンドスピーカー」7万9790円(消費税込み、ソニーストアでの価格。以下同)

リスクを取って商品開発を加速…

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執筆=日経デザイン編集部 大山 繁樹

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