“ゆとり君”と働くために覚悟しておくこと(第4回)「純粋ゆとり世代」がこれから社会に入ってくる!

コミュニケーション

公開日:2015.08.19

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 連載2回目に「ゆとり世代とは1987年度以降生まれの若者のことを指す」と説明しました。6年ほど前に「ゆとり世代が社会に出てくる!」と、マスコミなどでもずいぶん話題になったと記憶しています。

 1987年度生まれの若者が、中学3年生のときにゆとり教育は始まりました。つまり、彼らは中学2年生まではゆとり教育を受けていないのです。95年度生まれが、小学校1年生から「ゆとり教育だけを受けて育った世代」になります。「純粋ゆとり世代」と言っていいでしょう。

 彼らが大学を卒業して社会に出てくるのは、2年後になります。すでに社会人になっていて、さまざまな問題を起こしているゆとり世代は、厳密にいえばその前の「少子化世代」の影響も濃く、ゆとり教育の弊害が、まだまだ少ない世代です。これからどんどん、ゆとり教育の影響の濃くなっていく世代が、社会に出てくることになります。

 95年度生まれの若者は、2015年時点で大学2年生。アルバイトが当たり前になり、社会との接点が増え始める世代です。彼らが社会と関わりを持ち、どのような問題を起こしているか。その一例をご紹介しましょう。

 皆さんもよく知っているある大手小売店が、求人誌に「普通の人募集」というタイトルでアルバイトの求人広告を出しました。そこに応募してきた人たちの、実際にあった仰天話です。

・履歴書が名前以外白紙
・志望動機欄に「暇つぶし」と記入
・履歴書の証明写真がプリクラで撮ったもの
・面接なのにモヒカン頭で来た
・面接に2時間遅刻して、第一声が「ちいっす」

 いかがでしょうか? すべて採用現場で起きている事実です。ゆとり世代の学生の常識やモラルはここまで低下しているのです。

 「いい人材がいない」「いい学生がいない」と嘆くのは簡単です。しかし、現実はそうではないのです。いい人材がいないのではなく、社会に適した、いい人材を学校で育てていないのです。ゆとり世代である彼らに責任はありません。そのように育てた教育制度の方に責任はあります。

「ゆとり教育は終わった」という幻想…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

柘植 智幸じんざい社

1977年大阪生まれ。専門学校卒業後、自分の就職活動の失敗などから、大学での就職支援、企業での人財育成事業に取り組む。就職ガイダンス、企業研修、コンサルテーションを実施。組織活性化のコンサルティングや社員教育において、新しい視点・発想を取り入れ、人を様々な人財に変化させる手法を開発し、教育のニューリーダーとして注目を集めている。さらに、シンクタンクなどでの講演実績も多数あり、毎日新聞、読売新聞、産経新聞、経済界、日経ベンチャーなど多数のメディアにも掲載される。

【T】

「コミュニケーション」人気記事ランキング

連載バックナンバー

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信期間

2024年9月2日(月)~2025年3月31日(月)

カーボンニュートラル関連

カーボンニュートラル実現への第一歩~温室効果ガスの可視化・削減の最新動向と具体事例~