五郎丸に影響与えた指導者の部下育成術(第9回)正直者がビジネスを加速させる

人材活用

2016.08.10

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ラグビーワールドカップの大活躍で話題となった五郎丸歩選手。選手として基礎を固めた早稲田大学ラグビー蹴球部時代の監督が中竹竜二氏だ。五郎丸選手は、今でも影響を受けた指導者として中竹氏の名前を挙げる。中竹氏に結果を出す部下への指導法を学ぼう。

 ビジネスにおいてスピードはなくてはならないものとなっている。今回の「部下に気づきを与える」言葉は、仕事のスピードを確実に上げるために役立つ。それは「正直者はバカを見ない」という言葉。スポーツと同じく仕事もフェアプレーを前提に行動すれば、シンプルにゴールに向かえるようになるからだ。

 「正直者はバカを見る」。本当にそう信じている人は、想像以上に多い。しかし、私は「正直者はバカを見ない」と常々言っている。「だからルールを守ろう。成果に確実につながるから」と。

 社会や組織のルールを守ることの大切さは、往々にして「人間教育」の文脈で語られる。車がほとんど通らない田舎の道でも、信号無視をしない。電車に高齢者が乗ってきたら席を譲る。ウソをつかない……。これらを「守れ」と言うとき、「いくらバカを見ても、人格を高めるためには必要だ」というニュアンスを背景に持つ。逆に言えば、そうした文脈を備えない限り、バカを見そうなルールを守れとは言い難い。

 スポーツのフェアプレー精神も同様だ。すべてのスポーツで審判の力は絶大である。ルール違反があっても、審判が見ていなければペナルティーは取られないし、見ているときでさえ、審判が反則と判断しない限りはペナルティーにならない。サッカー選手が敵に押されたときなどに、大げさに転んだり、痛がったりするのは、審判にペナルティーを取ってもらうためのアピールである。

 このように、「審判が見ていなければOK」となりがちなところを、フェアプレー精神が防御している。「バカを見ても仕方がない。スポーツマンは人としても素晴らしくあらねばならない」という思想が、その根底にある。

 それに対する私の反論が、「正直者はバカを見ない」だ。社会や組織のルールを守ることは、バカを見るどころか、成果を高めることにつながると確信している。…

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中竹 竜二

1973年福岡生まれ。93年早稲田大学入学、4年時にラグビー蹴球部主将を務め、全国大学選手権準優勝。卒業後、渡英しレスター大学大学院社会学部修了。2001年三菱総合研究所入社。2006年早稲田大学ラグビー蹴球部監督就任。2007年度から2年連続で全国大学選手権を制覇。2010年退任後、(公財)日本ラグビーフットボール協会コーチングディレクターに就任。近著に『部下を育てるリーダーのレトリック』(http://www.amazon.co.jp/dp/4822249719)がある。

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