オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2017.02.15
「日本国内における『女性力』の変遷を歴史的な流れとともに説明する」、後半は江戸時代から現代までを見ていきます。前回、戦国時代までは一概に女性の地位が低いとはいえなかったことを解説しました。しかし、それは江戸時代前後で大きく変化します。そして、その影響が明治以降も強く残り、現在へとつながっていきます。
近代史の入り口、江戸時代は「これぞ男尊女卑だ」と誰しもが思う時代だったようです。戦国時代の「男児によるお家相続意識」がより色濃くなったこの時代は、「男児が生まれなければお家断絶・取り潰し」が行われました。そのため名の知れた家は男児を持つことに必死であり、その家の嫁や娘へのプレッシャーはかなりのものだったと考えられます。
当時の風俗史・女性観を知る上で欠かせない書物に、儒学者「貝原益軒」による「和俗童子訓」というものがあります。全5巻から成るこの書物は基本的には良い家庭や良い子を育むための教育論書なのですが、その中には「いい女とは、主人や舅姑に慎みを以て仕える・子どもを産める・男の言うことをなんでも聞くなどの女のこと」や「悪い女とは、子どもを産めない・悪い病気になる・おしゃべりが過ぎるなどの女のこと」といった具合に、現代ではにわかに信じられないような女性評の記述がありました。
仮にも教育論を語る書物の中で、平然と「子どもが産めない女性は悪い」などと書き、それが評価されたことを考えると、やはり当時は「女性蔑視」の意識が社会全体に根付いていたと考えられます。
また、現代でも言葉として使用される「三くだり半(みくだりはん)」が生まれたのもこの頃。当時の三くだり半といえば「男性が別れたいと思ったらいつでも自由に別れられるが、女性がいくら別れたいと思っても絶対にだめ」というひどいものでした。その理不尽さは、夫があまりにひどい場合の救済策である「駆け込み寺」の建立に表れています。
これらのことから見て、当時の社会や人々の意識がいわゆる「男性至上主義」「男尊女卑」の下にあり、上流階級や一般庶民に関係なく女性が虐げられていた時代だったと考えられます。
執筆=坂本 和弘
1975年栃木県生まれ。経営コンサルタント、経済ジャーナリスト。「社員の世代間ギャップ」「女性社員活用」「ゆとり教育世代教育」等、ジェネレーション&ジェンダー問題を中心に企業の人事・労務問題に取り組む。現場および経営レベル双方の視点での柔軟なコンサルティングを得意とする。
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