ビジネスWi-Fiで会社改造(第39回)
大規模工場でこそビジネスWi-Fiが生きる
公開日:2017.08.30
「病院内でスマートフォン使用はOK?それともNG?」この質問に皆さんはどう答えるだろうか。少し前までは「本当に限られた場所以外はNG」という病院が多かったが、最近はかなり状況が変わっている。
数年前までは、多くの病院で携帯電話などの使用は原則的に禁止されていた。なぜなら電波の使用を制限するためだ。医療機器が多数設置される病院内で電波を発信する行為は機器の障害、誤作動を引き起こし、人命に関わる深刻な事態を招く可能性がある。電車や飛行機などでの使用も同様の理由で禁止、もしくは制限付きという時代が長年続いてきた。
この状況に変化をもたらしたのが、2014年8月に電波環境協議会が発表した「医療機関における携帯電話等の使用に関する指針」だ。同協議会が1996年に出した指針では「屋内では電源を切ることが望ましい」とされていたが、その後の技術進歩や検証の積み重ねにより、手術室、集中治療室、検査室など一部のエリアを除き、医療機器から一定の距離を確保するなどの安全対策を行った上で使用可能という新たな見解が示された。
その後、待合ロビーや受付・会計窓口など、多くの人が集まるスペースを中心に、スマートフォンを操作する人の姿を見かける機会が増えつつある。同協議会の調査では、2015年の時点で全国の9割を超える施設が院内一部エリアでの使用を認めており、この傾向は今後も続くと思われる。
携帯電話会社や端末を問わず利用できる無料Wi-Fiサービス(公衆無線LAN)は、外出先から気軽にインターネット接続するための仕組みとして、全国的に整備が進められている。新指針により院内での電波利用が可能になったことから、各病院では患者向けサービスとしてのWi-Fiに着目し、導入の検討を開始した。
多くの病院が抱える課題に「待ち時間の長時間化」がある。待ち時間を短縮するための努力は続けられているが、診察人数や診察時間は予測が難しいので実現は容易ではない。そこで「退屈な待ち時間をいかに快適に過ごしてもらうか」を追求することで、満足度を向上させるWi-Fi環境の整備が進められている。
不特定多数の人が訪れる病院の場合、契約や複雑な利用手続きが必要なサービスは実用的とはいえない。だが公共性の高い施設なので、一定レベルのセキュリティの確保が求められる。これらを踏まえ、各病院ではさまざまな検証を実施し、利便性と安全性の両立をめざしている。
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執筆=林 達哉
【MT】
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