進化するITを使い倒せ(第3回)自動管理でHACCP対応。食品経営を強くする

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2021.03.10

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 飲食店や食品事業者にとって、消費者が安心して食品を購入したり食事を楽しんだりできる衛生管理は重要だ。食品衛生法改正により、原則としてすべての食品事業者は衛生管理の国際基準であるHACCP(ハサップ)に対応しなければならない。完全施行は2021年6月1日からとなっている。

7つの原則に沿って工程を管理

 HACCPというと難しそうだが、要は安全で衛生的な食品を消費者に提供する管理方法だ。食中毒などを防止する上で特に厳重に管理しなければならない工程を明確にし、その工程を管理する基準を作る。HACCPでは7つの原則と12の手順を定めている。

 例えば原料の入荷、保管、加熱、冷却、包装、出荷といった工程の場合、原則1は工程のどこに健康に悪影響を与える危害要因が潜んでいるか「危害要因を分析」する。原則2は全工程の中で、どの工程を厳重に管理するか「重要管理点を決定」する。

 そして、原則3は工程を管理するための「管理基準の設定」、原則4は基準が達成されているかを確認する「モニタリング方法の設定」、原則5は工程の問題点を改善する「改善措置の設定」、原則6は計画が有効に機能しているか「検証方法の設定」、原則7は工程の管理状況について「記録と保存方法の設定」を行う。

 こうした原則・手順は、厚生労働省のホームページ「HACCP導入のための手引書」や、小規模事業者向けの「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」などに紹介されているので参考にするといいだろう。

工程管理の重要ポイントは温度と時間

 食品による健康被害(食中毒)の要因として、保存時の温度管理の不備や食品の加熱不足などがある。そこで、前述の原則2で「加熱や冷却の適切な温度と時間で管理する」といった重点的に管理する工程を決める。

 次の原則3では「加熱は○℃以上、△分以上」といった管理基準を設ける。原則4では加熱するオーブンや保温庫などの温度と時間、冷却する冷凍・冷蔵庫の温度と時間などの基準が達成されているか確認、衛生管理の実施状況を記録し、保存する。

 このように、HACCPにおける工程管理の重要ポイントは温度と時間の管理である。例えばスーパーマーケットでは、精肉・鮮魚・青果・総菜などの適切な温度管理について管理する。始業時と終業時に、冷蔵庫や冷凍庫の庫内温度を測定・記録して、温度管理を適切に管理していた証拠を残す。また、庫内温度が決められた温度から外れていた場合の原因究明や、原材料や商品の対応などのルールを決めておく。「冷凍庫に入れたから大丈夫」ではなく、実際の温度を定期的に確認し、管理する必要があるのだ。

工程管理の重要ポイントは温度管理(「スーパーマーケットにおけるHACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」を基に作成)

 

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執筆=山崎 俊明

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