オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2020.07.09
パフォーマンス心理学の最新の知見から、部下をやる気にする方法を紹介する連載。部下に対して効果的にメッセージを伝える方法を紹介する第7回は、表褒めと陰褒めの使い分けと、手柄を渡すことの重要性です。部下を尊重することは、上司の必要スキルですが、常に面と向かって話すだけでなく、別のルートも考えるべきです。また、時には、部下に手柄を渡し褒めることで、モチベーションアップを図りましょう。
部下の感情にまで届くメッセージ発信の技術(7)
マズローの「欲求段階説(hierarchy of basic needs)」の図を見てください。一番上、人間の自己実現の欲求を果たすために重要な条件が承認・尊重の欲求です。つまり、部下が仕事で自己実現するためには上司の承認・尊重が欠かせません。
ここで褒め方の工夫をお伝えしましょう。部下に向かって、「よく頑張ったね」とか「素晴らしい出来だね」と褒めるのは、誰でもできるストレートな方法です。褒めないよりは、はるかに素晴らしいことです。ですが、面と向かって褒めれば、言い方やタイミングによっては「お世辞じゃないか?」と敏感な部下が感じる確率が上がっていくのも事実です。
そこで非常に有効なのは「陰褒め」です。A君が必ず話しそうなB君、C君、Dさんらに、「A君は本当に素晴らしい。企画書を書かせたら正確だし、そこに必ずクリエーティビティがあるので僕は一目置いていますよ」などと具体的な評価ポイントを言っておくのです。
すると、何かの拍子にBさんやCさんからA君に「君の上司の山田さんがこんなふうに言っていたよ」と話が伝わります。直接褒められるよりも、第三者がそこに入ったことで話は客観性を帯び、部下は素直に喜びを感じられます。上司は部下の承認・尊重の欲求を満たす直接的、あるいは間接的な褒め方を使い分けましょう。
執筆=佐藤 綾子
パフォーマンス心理学博士。1969年信州大学教育学部卒業。ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科修士課程修了。上智大学大学院博士後期課程満期修了。日本大学藝術学部教授を経て、2017年よりハリウッド大学院大学教授。国際パフォーマンス研究所代表、(一社)パフォーマンス教育協会理事長、「佐藤綾子のパフォーマンス学講座R」主宰。自己表現研究の第一人者として、首相経験者を含む54名の国会議員や累計4万人のビジネスリーダーやエグゼクティブのスピーチコンサルタントとして信頼あり。「自分を伝える自己表現」をテーマにした著書は191冊、累計321万部。
部下のやる気に火をつける方法
2022年5月20日(金)① 14時00分〜15時00分(予定)② 18時00分~19時00分
テレワーク関連
新型コロナウイルスの影響もあり、企業におけるテレワークの導入が拡大しました。
一方でまん延防止等重点措置が解除され、今後どのような働き方を目指すべきか迷われる企業様も増えているのではないでしょうか。
本セミナーでは日本テレワーク協会の村田瑞枝氏をお招きし、これからのテレワークのトレンドや、コミュニケーションのあり方についてお話いただきます。
ぜひこの機会にご参加ください。
2022年3月7日(月)~2023年3月31日(金)
法改正関連
2023年導入予定のインボイス制度の対応の準備はできていますか。インボイス制度は、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として導入されます。仕入額控除の要件として、適格請求書発行事業者が発行する「適格請求書」の保存が必要となります。本セミナーではPwC税理士法人 村上 高士氏をお招きし、課税事業者の皆さまの立場で、インボイス制度導入後に何が変わり、どのような影響があるのかを解説します。