外国人の活用で人手不足に克つ(第1回)入管法改正以前から進む外国人受け入れ拡大

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2021.12.03

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 人手不足に悩む日本経済。建設、介護、飲食など多くの業種で人材確保に悩む企業が増えています。その解決策の一つとして外国人労働者の活用が注目されています。これを促進するために2019年4月には改正出入国管理法(出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律案)が施行されました。それ以前から進む外国人労働者の受け入れの流れと、実績を整理します。

 2018年12月8日、外国人労働者の受け入れ拡大などを内容とする改正出入国管理法が参議院において可決、成立しました。その後、2019年4月1日に施行されています。

 「拙速である」「議論が尽くされていない」などという野党の批判があり、以下のような問題点が指摘されました。

1. 技能判定を実際にどの程度の厳格さで、実施するのか?
2. 受け入れ後の外国人は、どの程度、日本人と同じような社会保障などの保護を受けられるのか?
3. ブラック企業で、低賃金でこき使われるという人権問題は生じないのか?
4. 受け入れ後の外国人の追跡をどのように行っていくのか?

 その一方、正直な感想としては、ようやくという感が否めません。そもそも、なぜ、外国人労働者の受け入れを拡大するこの法案を作成することとなったのかという根本を踏まえて批判しなければなりません。

入管法の何が問題なのか

 建設、介護、飲食、宿泊、農業、漁業、自動車産業など業種を問わず、企業が膨大な募集広告費用をかけて、時給(給与)を上げて求人しても、十分な人手が確保できていません。シニア・女性活用については別の連載で解説していますが、それでも足りないと思われます。

 外国人を入れると治安が悪くなるのではないか、受け入れたはいいものの、逃亡者が出たり、企業の業績が悪くなったりしたらどうするのかなど、不安が出るのは予想されたところです。おそらく、それらの不安は当たるでしょう。文化や習慣の違う外国人が日本に来てトラブルにならないはずはありません。仕事がきつくて逃亡し、お金がなくなって犯罪を起こす外国人も出てくるでしょう。

 企業でも人手不足を解消しようとして外国人を大量に雇い入れても、その業績を維持し拡大し続けられる保証などどこにもありません。そもそも外国人を雇ってはみたものの、全く仕事ができず、やる気もないということもあり得ます。そんなことは別に外国人固有の問題ではなく、日本人の場合だって、よくある話です。だからといって、外国人の受け入れ拡大そのものをやめるというのでしょうか?

 「やめろと言っているのではない」「外国人受け入れのリスクをなくしたうえで実施しろと言っているのだ」ということなのでしょう。しかし、それでは、いつまでたっても実施はできません。なぜなら、そのようなリスクは絶対になくならないからです。

 そういうリスクを抱えてまで外国人の受け入れを拡大するか、人手不足で悩み続けても断固外国人の受け入れ拡大に反対なのか、という選択なのです。ただし、今回の改正法案の中身がよく分からないまま、漫然と賛成したり、反対したりしているだけの人が多く見受けられるので、まずは、今回の改正法案がどのようなものであるかをよく理解したうえで、自分の意見を持つ必要があります。

外国人の受け入れ拡大の流れ…

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執筆=小澤 和彦

弁護士法人 後藤東京多摩本川越法律事務所 弁護士。第二東京弁護士会の西東京市男女共同参画推進委員会委員長。業務分野は企業法務、知的財産など。主な著作として「相続戦争を勝ち抜く85のルール―相続財産の分配で、モメそうなときに読む本」(九天社)など。

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