流行りの「視える化」 でビジネスはどう変わるのか(第3回)事例で見る、AIによる「視える化」で仕事を効率化する方法

見える化

2022.02.14

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 労働環境を改善する際は、まず業務にどのような問題点があるかを知り、業務を「視える化」することが大切です。今回はAIとPCの操作ログを基に業務を視える化した事例を紹介します。

中小企業も社会の変化について行かなければいけない

 ビジネスを取り巻く環境は、大企業はもちろん、中小企業においても、日々目まぐるしく変化しています。

 例えば2020年4月からは、中小企業にも時間外労働の上限が導入されるようになりました。時間外労働の上限は、原則として月45時間、年360時間と規定されており、当然中小企業も、このルールを順守しながら仕事を行う必要があります。

 もし、こうしたルールの変化に対応できていない場合、従業員の離職率が増加したり、企業のイメージダウンにもつながったりするのが予想されます。こういった事態を防ぐためにも、企業は日常的に業務改善を積み重ね、ルールが順守できるよう努力をし続けることが、人材獲得や事業継続において非常に重要だといえるでしょう。

勘や経験に頼らず、業務を分析するにはどうすればよいのか

 労働環境を改善していく際には、まず業務そのものにどのような問題点があるかを知る必要があります。そのためには、業務を視える化することが大切です。

 業務の視える化とは、仕事の内容や勤務の実態をデータや数値などで表すことです。パソコンをメインに使う業務であれば、パソコンの操作ログを基点にすれば、業務の視える化ができます。管理職の勘や経験、従業員の口頭によるヒアリングとも異なる、定量的な情報といえるでしょう。

 具体的なサービスでいえば、NTT西日本が提供している「おまかせAI 働き方みえ~る」が、操作ログを元に業務の視える化を行うツールです。パソコンの操作ログをAIが分析することで、その従業員がどんな仕事をどれだけしているのか、現状の把握や状況の分析が行えるため、業務の改善に貢献します。

ケーススタディー RPAを導入すべき業務をAIで分析できる

 ここで実際に、おまかせAI 働き方みえ~るを導入したA社のケースを見ていきましょう。A社は電気工事の事業を行っており、以前から業務効率化を目的としたRPA(作業の自動化ツール)に関心を持っていました。

 しかし、RPAを導入するには、高額な費用がかかります。さらに、どの業務においてRPAを導入するのかという点も曖昧だったので、なかなか投資に踏み切れませんでした。

 そこで、どの業務においてどのような課題があり、どこにRPAを導入すればよいのかを把握するために、おまかせAI 働き方みえ~るの導入を決定。繰り返しパターンごとの作業時間、ファイルごとの作業時間、Webサイトごとの閲覧時間を視える化し、RPAによる自動化に適した業務を抽出しました。

 抽出された業務の中から、まずは月末に業務が集中しがちな経理業務を改善していくことに決定。もともと経理業務が月末に集中していたのは分かっていましたが、どのような入力やデータ処理に時間を要しているのか、詳細な実態は分かっていませんでした。

 A社は抽出結果を参考に、これまで月1回だった経理関連業務を2回に増やすなどの施策を実行。その結果、残業時間が半減する成果が表れました。現在、A社では当初の目標だったRPAの導入に注力しつつ、NTT西日本と協力しながらビジネス環境の変化に対応できる仕組みづくりにも取り組んでいるといいます。

ケーススタディー 少人数の企業でも無駄な時間がカットできる

 次に、製造業を営むB社のケースです。従業員数が少ないB社は、今後も少人数で多くの案件に対応できるよう、おまかせAI 働き方みえ~るを導入しました。

 B社はおまかせAI 働き方みえ~るの分析レポートを定期的にチェックし、従業員に稼働が集中する時間帯や業務に着目。各担当者の忙しい時期や時間を分析した結果、受発注と工程管理業務に課題があるのが分かりました。同業務の作業を見直した結果、従業員の1日当たりの残業時間を30分削減することに成功したといいます。

 B社では現在、分析レポートの結果から、FAXで送られてくる手書きの受注書の自動入力を検討しており、NTT西日本と共同で業務変革案を策定しています。

 ビジネスを取り巻く環境や、働き方に関する法令などは今後も変わっていくことでしょう。企業は、それに伴い業務や労働環境を改善していく必要があります。その改善のきっかけを見つけるには、おまかせAI 働き方みえ~るなどを活用し、今まで可視化されていなかった部分を明確にし、定量的な改善点を見つけることが大切です。

※掲載している情報は、記事執筆時点のものです

執筆=相場 龍児

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