ニューノーマル処方箋(第47回)
なぜだまされる?「特殊詐欺」を食い止める方法
公開日:2020.07.08
情報ネットワークはビジネスを支える重要インフラである。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、移動制限への対応や事業の在り方の再考が求められるようになり、改めて情報ネットワークの大切さを感じた経営者も多いのではないだろうか。
特に最近は、それほど企業規模は大きくなくても、複数の店舗や拠点を展開するケースも少なくない。例えば、エリアをある程度絞ってチェーン展開する店舗や飲食店、それから地域密着の協同組合もエリア内で拠点が分散している。同じく中堅・中小の建設会社も、事業エリアは広くはないものの、工事現場が分散し短期間で転々と移り変わる。
だが一方で、拠点間では大容量なデータを高い信頼性でやり取りできるネットワークが必須だ。コロナ禍でひときわ注目を浴びる医療、福祉関係、調剤薬局、運輸・倉庫などの業態でも複数の拠点を抱えており、その間のネットワークが不可欠になっている。
それなのに、多くの業種・業態においては拠点それぞれが小規模なので、それぞれIT担当の従業員を配置できない。分散する拠点それぞれでネットワークを管理・運用する人材を張り付けられないジレンマを抱える。
次の問題がセキュリティだ。多拠点を結ぶネットワークでは、セキュリティ対策が必須になる。大規模企業のような専用回線を用いた通信網の構築はセキュリティレベルが高くても、コスト面から中堅・中小企業にとって現実的ではない。それを代用する手段として、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)をインターネットなどの公衆回線上に構築する手段がある。これなら、中小・中堅企業にも、コスト面に関しては現実的なレベルになる。ただしVPN装置の性能によっては、通信速度の低下や遅延が起きるので注意が必要だ。
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執筆=岩元 直久
【MT】
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