社長のための戦略的IT経営物語(第7回)ICTのトラブル対応をアウトソーシングする会社

ITアウトソーシング

2021.02.24

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――ネットワークやパソコンなど情報システムにはトラブルが付きもの。専任の情報システム担当者がいない中小企業では、兼務の担当者がトラブル対応やヘルプデスク業務に追われている。地方都市にある天満社も、市内5カ所に拠点を構えてインターネットを介して受発注などの業務管理システムを運用しているが、ICTの面倒を見ているのは企画部門の淀川企画課長だ。ITに少し詳しいということでトラブル対応などを任されている淀川企画課長だが、最近はトラブル続きで疲れ気味のようだ。

情報システム関連のトラブルが頻発して対応が負担に

――ある日の天満社の本部オフィス。企画課の淀川課長が疲れた顔で会社に戻ってきた。

淀川企画課長:旭支店のネットワークのトラブル、なんとか解決してきました。ああ疲れた。これでまた企画案件が進まないなあ。

御堂筋社長:ご苦労さま。時間取らせてしまったね。でも最近、情報システム関連のトラブルが支店で多いようだ。業務に支障が出ると支店から連絡を受けているこの状況、早く改善しないといけないなあ。

淀川企画課長:そうですねえ。それは分かっているのですが、私も企画と兼務でICTの面倒を見ている立場で、これ以上の対応はできないですし。今日の旭支店のトラブルだって、設置してある機器のメーカーや型番すら分からない状況なんですよ。私の前にICTの面倒を見ていた若手社員が転職してしまって、導入時の資料が見当たらなくなっているんです。だからトラブルが起こると、私が現地に出向かないと始まらないわけです。私だってICTの専門家というわけではありませんから、その場ですぐにトラブルを解決できるとは限らないし。今日も思ったよりも時間がかかってしまって、本来の企画業務が進まなくて困っているんです。

御堂筋社長:新規事業プランももちろん早く立案してもらいたいのだが、今や中小企業だってICTがなければ業務にならない時代だ。そこをうまくやってもらうところに、淀川くんの実力が出るというものだよ。

淀川企画課長:社長、おだててもダメですよ。便利屋のような立場で私がICTの面倒を見るには限度があります。これだけICT機器が増えて、ネットを使った業務が増えているのは社長もご存じの通りです。専任の情報システム担当者が必要なんですよ。

――淀川企画課長はいつになく御堂筋社長に食い下がる。しかし、その声には生気が感じられない。トラブル対応で疲れ果てているようだ。

御堂筋社長:専任の情報システム担当者という話は以前にも出て募集してみたんだが、なかなか思うような人材が見つからなかったのは覚えているだろう。ICTを一手に任せられる人材を雇うといっても、難しいのが現実だ。それに、淀川くんと一緒に作った中期経営計画でも間接部門の人件費はできるだけ抑えることで利益を捻出するようになっていたはずだ。できればICTの専任担当者は置きたくないんだ。

情報システム担当者がいなくても困りごとに対応…

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執筆=岩元 直久


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