ビジネスコミュニケーション手法の改善(第10回)
【オフィス・店舗向け】回線速度は?サポートの手厚さは?業務用フレッツ光の選び方
公開日:2020.03.30
防犯カメラは名前の通り、防犯目的で導入するものをいいます。しかし他にも役割があり、上手に使えば業務改善に役立ちます。
今回は防犯カメラの役割から選び方、設置するときのポイントについて解説します。
防犯カメラは、防犯の目的で設置するものです。しかし、防犯カメラはあくまで目的先行の名称であり、その役割は多岐にわたります。
一例として、次のようなものが挙げられます。
・建物や周囲の監視
・何かあった際の証拠映像の取得
・人による見張りが難しい場所の監視
・工場などの事故防止
・従業員の業務状況把握
・店舗の混雑状況確認
など
防犯だけでなく監視や証拠映像の取得など、さまざまな役割を持つため、活用方法を工夫すれば、業務改善に役立てることもできます。
防犯カメラは多種多様なものが販売されていますので、次のポイントに気を付けて選ぶようにしましょう。
<カメラの用途・目的を決める>
はじめに、防犯カメラをどのような用途・目的で使用するのかを明確にしておく必要があります。防犯カメラはさまざまな種類のものが販売されており、それぞれ一長一短があるからです。
また、設置場所や使用用途によっても必要となる機能は異なってきます。はじめに用途・目的を明確にしなければなりません。
<設置場所に合わせて選ぶ>
設置場所は、大きく屋外と屋内で分けて考えます。屋外に設置する場合は、風雨にさらされるため、防水性能や防じん性能を備えた、耐久性の高い屋外用カメラを選択します。
また、屋外でも屋内でも、設置場所によっては有線接続が難しい場合も考えられます。有線LANの長さや電源の確保が難しい場所に設置する場合は、ワイヤレスタイプや電池式カメラの選択も考えましょう。
<用途・目的に合った機能付きカメラを選ぶ>
防犯カメラには複数の機能があります。例えば、暗闇で撮影する赤外線投光器や、望遠から広角まで撮影の距離や範囲を調整できるバリフォーカルレンズなどです。
他にも、音声確認のためのマイクや、音声を伝えるためのスピーカー、上下左右に動かせる首振り機能など、機能は多岐にわたります。用途・目的に合った機能が付いているカメラを選びましょう。
防犯カメラを選ぶ際の参考として、ここでは防犯カメラの種類について解説します。防犯カメラのタイプや形状から、最適なカメラを選択しましょう。
<防犯カメラのタイプ>
防犯カメラのタイプには、大きく分けて「アナログタイプ」と「ネットワーク(無線)タイプ」が存在します。アナログタイプは、カメラ周辺にすべての機能を集約させるものです。カメラと録画機器が接続されており、ローカル環境にすべてのデータが保存されます。
一方、ネットワークタイプはインターネットに接続し、コミュニケーションツールとしても利用できるカメラです。インターネットに接続するため、外出先からでもカメラ映像を確認でき、使用用途も多岐にわたります。
ネットワークタイプには、マイクとスピーカーを内蔵しているものが多く、店舗に設置すれば従業員とのコミュニケーションツールとしても利用可能です。
ネットワークタイプの場合は、クラウドサービスとの連携ができるものも多く、インターネット上に録画データを保存するなど、非常に便利なカメラとなっています。
<防犯カメラの形状>
防犯カメラの主な形状は、「ボックス型」と「ドーム型」の2種類に分けられます。ボックス型は長方形のシルエットで、サイズが大きく目立ちます。存在感があり、防犯対策として最適なカメラとなっています。
また、ワンタッチで設置できる「クリップ式」と、天井や壁に設置する「スタンド式」があります。特定の場所をピンポイントで撮影したい場合に最適です。
ドーム型は半円形のシルエットでデザイン性が高く、目立ちにくい特徴を持ちます。照明器具のようにも見え、ショップやオフィスなどでカメラを意識させたくない場面にお薦めです。
広角レンズでボックス型よりも広範囲を撮影できますが、レンズの撮影性能はボックス型より劣る傾向にあります。
最後に、防犯カメラを設置する際に気を付けるべきポイントについて紹介します。せっかくカメラを用意しても、設置で失敗してしまっては元も子もありません。ぜひ、以下のポイントを参考にしてください。
<設置する目的を決めてから場所を決める>
防犯目的や事故防止目的など、設置する目的に合わせて最適な場所に設置する必要があります。例えば、防犯目的であれば人の出入りが少なく、侵入経路となり得る場所に設置する、といった具合です。防犯カメラを設置する目的を最大限に発揮できる場所を考えて設置しましょう。
<撮影できる範囲を把握してから設置する>
防犯カメラによって撮影できる範囲は異なります。
また、撮影可能距離にも注意する必要があります。最適な場所に設置しなかったことでぼやけた映像になってしまい、肝心な所が映っていなかった、とならないように気を付けましょう。
設置する前に撮影できる範囲を把握し、撮影したい物や場所をしっかりと撮影できる所に設置しなければなりません。
<カメラを設置していることを明示する>
防犯カメラとして屋外に設置する場合は、ステッカーなどで明示することが重要です。撮影について明示していなければ、無断で撮影したと判断されてしまう可能性があります。
防犯目的で設置したものであっても、カメラで撮影された側がどう感じるかは分かりません。プライバシーの侵害など、トラブルに発展しかねないため、屋外に設置する場合は撮影を明示するようにしましょう。
防犯カメラは防犯目的で利用するだけでなく、工場などの事故防止や、従業員の業務状況把握などの目的でも利用できます。
防犯カメラを選ぶ際には、用途・目的を決め、設置場所に合うカメラを選ばなければなりません。また、用途や目的に合わせて、必要な機能を持つカメラを選択しましょう。
防犯カメラには、アナログタイプとネットワークタイプのカメラがあり、ネットワークタイプのほうがより広範囲の用途で利用できます。ボックス型やドーム型の形状には、それぞれメリットとデメリットがあるため、目的に合わせて選択しましょう。
実際に設置する際には、設置する目的や撮影できる範囲に注意します。併せて、カメラを設置しているのを明示し、トラブルを避けるのを、設置する際のポイントとして参考にしてみてください。
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※掲載している情報は、記事執筆時点のものです
執筆=太田 勇輔
ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト保有。インフラエンジニアとして、官公庁や銀行などのシステム更改をメインに10年従事した後、IT関連ライターとして活動中。プログラミング、ネットワーク、セキュリティなどの解説記事を中心に執筆している。
【M】
IT化スモールスタート解説