ビジネスWi-Fiで会社改造(第39回)
大規模工場でこそビジネスWi-Fiが生きる
公開日:2023.01.30
本連載では多様な事例を通して、ビジネスWi-Fiを導入する際のポイントやトラブル対応を紹介してきた。今回は店舗に絞ってビジネスWi-Fiを導入する際のチェックポイントを考える。店舗だからこそ、ビジネスWi-Fi導入時に考えておかなければならないチェックポイントはどこだろうか。
最初のポイントは、ビジネスWi-Fiを導入する目的を明確にしておくことだ。来訪者へのサービス向上のために導入する場合が多いと考えられるが、自社のマーケティングを高度化するためにWi-Fiを導入したり、店舗内で使う業務用アプリを従業員が操作できるようにしたりするためにビジネスWi-Fiを導入する場合もある。
いくつもの目的を達成するために導入するケースもあるだろうが、その場合も優先順位を決めておくことが重要だ。それによって求める機能やセキュリティ要件、Wi-Fiの接続形態など、ビジネスWi-Fi機器選定や設置の際に、押さえておくべきポイントが変わってくるからだ。
来訪者に対するサービスの向上が最優先事項であれば、利用しやすさが最も重視される。複数の端末が接続できて安定した通信環境を提供できる、Wi-Fi6の規格に準拠した機器が望ましい。
一度登録しておけばすぐにフリーWi-Fiに接続できる機能を持ったビジネスWi-Fiを選定するという方法もある。フリーWi-Fiは特に外国人旅行客には好評で、これから観光で来日する旅行者数が増えるだろうと考えると、大きな集客効果が見込める。
店舗におけるマーケティング活動を強化したいと考えるのであれば、いつ、何人が来訪したといった利用状況が分かる機能や、接続時に自社のホームページやFacebookのページのように任意のWebページを表示する機能など、マーケティングを支援する機能の有無が機器選定のポイントになる。
店舗内で従業員向けにWi-Fiが必須だが、せっかく導入するのだから来訪者にも提供したいという場合であれば、SSIDを複数持てるビジネスWi-Fiを選択してSSIDを業務用と来訪者用に分けるのが基本だ。この場合、業務用のSSIDを来訪者からは見えないようにするステルス機能や、接続できる端末をあらかじめ制限するなどのセキュリティ対策が必要な場合もある。
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執筆=高橋 秀典
【TP】
ビジネスWi-Fiで会社改造
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