ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2022.05.09
従業員の健康を守る知識や規則を紹介する連載の第2回は、新型コロナウイルス対策の続きです。前回は新型コロナウイルスや感染症について説明しましたが、今回は具体的な対策を解説します。
新型コロナウイルスは無症状者が感染を広めるため、熱があるなど発症が疑われる人だけでなく、すべての人が感染を広める前提での対策が必要です。
ワクチンとオミクロン型により、軽症化が進んできました。しかし、感染のしやすさは増加しています。感染すれば、無症状でも深刻な後遺症が出る危険があります。風邪やインフルエンザと同じには扱えず、決して感染したくない病気です。
ワクチンは、免疫の仕組みを利用します。一般に病原体に感染したときには、抗体がつくられます。抗体はその病原体の形を覚えていて、次に同じ病原体が体内に入ったときに、素早く攻撃態勢をつくります。
ワクチンは、弱毒化または死滅させたウイルスなどの病原体および病原体の成分を含む製剤です。それを接種すると、その病原体に対する抗体がつくられ、感染や重症化のリスクを下げます。
新型コロナウイルスの3回目のワクチン接種が始まっています。5歳から11歳を対象としたワクチン接種も2022年1月に開始されました。ただ、5歳未満の子どもは2022年2月現在、接種できません。
一定の効果があるためワクチン接種が推進されますが、発熱など、数日間、強い副作用が現れる人が少なからずいます。経営者としては、ワクチン接種を推進すべく、ワクチン接種後、体調を崩してもゆっくり休めるよう、配慮しましょう。
ワクチンは、多くの人に一定の感染予防と重症化予防効果をもたらしますが、すべての人、そしてすべての変異型に効果があるわけではありません。有効期間も無限ではありません。
また、ワクチンを受けられない人もいます。抗体ができないなど免疫不全の人、ワクチンの成分に対するアレルギーがある人、心臓や腎臓、肝臓の疾患、あるいは血液疾患などの基礎疾患がある人などは受けられません。従って、従業員全員にワクチン接種を義務付けるといったことはできません。
感染と重症化を防ぐためには、ウイルスが体内に入る「曝露(ばくろ)」の量を減らすことが重要です。マスクの穴はウイルスよりも大きいのですが、ウイルスを含む飛沫がマスクの繊維に捕集されるため、曝露量を減らせます。
ただし、マスクさえ着けていれば安心なわけではなく、マスクを着けていてもクラスター(集団感染)は発生しています。適切なマスクを正しく着用しなければなりません。
マスクの捕集効果は、布やウレタンのマスクより、不織布マスクのほうが断然高いと分かっています。不織布マスクの中でも、ワイヤ入りのマスクを使い、きちんとワイヤを鼻の形に添わせて密着度を上げると、さらに予防効果が高まります。マスクはできるだけプリーツ型や立体型を用いて、必ず、鼻とあごを覆うように着けてください。
さらに、2枚のマスクを重ねて使うと効果が増します。不織布のマスクでぴったりと鼻と口を覆い、上からウレタンマスクなどで押さえて密着度を高めるのがお勧めです。しかし、不織布マスクは使い捨てでお金がかかるため、布やウレタンマスクを単体で使う人がまた増えています。接客業や、出勤が必要な企業では、従業員にマスク手当を支給したり、適切なマスクを配布したりするなどして、従業員と顧客の健康を守りましょう。
ウイルスは粘膜や結膜を介して体内に入ります。目は口や鼻のように吸引はしないためリスクは低めですが、目からの感染もあります。介護職など、他人との距離を空けられない職業などでは、できるだけゴーグルやフェースマスクで目も守るようにしましょう。
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執筆=森田 慶子
医療ライター。1996年から、主に医師をはじめとする医療関係者向けの専門的な記事を執筆。2005年から患者向けや一般向けの医療や健康に関する記事も執筆。特に糖尿病や高血圧といった生活習慣病と、睡眠や認知症、うつ病などの精神科領域を専門とする。
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