オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2021.02.09
パフォーマンス心理学の最新の知見から、部下をやる気にする方法を紹介する連載。部下に対して効果的にメッセージを伝える方法を紹介する第14回は、威張り屋=支配欲求の強いタイプ、従順=服従欲求の強いタイプの見分け方と動かし方です。部下がどちらのタイプなのかを的確に判断して、それぞれにあった使い方をすることが大切です。
部下の感情にまで届くメッセージ発信の技術(14)
「威張り屋」か「従順」かを見抜き、指示の仕方を工夫しよう
私たちの行動を突き動かしている2つの欲求があります。「支配欲求」と「服従欲求」です。部下も、どちらの欲求がより強いタイプかに大きく分かれます。
支配欲求は「俺についてこい」という、人を従わせたい、人をコントロールしたいという欲求です。いわば威張り屋、俺様タイプです。このタイプは、見ていると簡単に分かります。とかく偉そうにふんぞり返って座り、偉そうに後輩に指示をするのです。相手ができるかどうかは見極めずに、次々と仕事を命じ、「とにかく言う通りにやってくれ」と一方的な物言いをします。
例えば会議などでも、自分より先に後輩や同僚からいい意見が出ると機嫌を悪くします。他の人から「こうしませんか」と言われるのが不愉快で「いや、そうはいってもね」と難色を示しますが、同じ内容を自分から「こうしよう」と言うことには何の抵抗もありません。
さらに特徴があるのは腕組みです。相手の説明を聞くときには腕を組んでいることが多く、特に腕を胸の「高い位置」に置きます。
実に扱いにくそうな部下ですが、上司がこんな部下に物事を伝えるのは意外と簡単です。「意見聞かせてね」「ちょっと教えてほしいんだけれど」と下から出ること。何かうまくいったときには必ず名前を挙げて「○○さんのおかげでうまくいったよ、助かった」「○○さんのおかげで仕事がはかどるよ」と相手を尊重した表現を心掛ければいいのです。
成功している上司は、自分より地位が下の人でも、その人に支配欲求があれば見抜いて、あえて敬語を使ったり、うまく褒めたりしています。その上で次のようなくぎを刺すと効果的です。「この調子で次のプロジェクトも成功させてくれよ」「君に任せておけば安心だ。今度の商談もきっちりまとめてほしい」
執筆=佐藤 綾子
パフォーマンス心理学博士。1969年信州大学教育学部卒業。ニューヨーク大学大学院パフォーマンス研究学科修士課程修了。上智大学大学院博士後期課程満期修了。日本大学藝術学部教授を経て、2017年よりハリウッド大学院大学教授。国際パフォーマンス研究所代表、(一社)パフォーマンス教育協会理事長、「佐藤綾子のパフォーマンス学講座R」主宰。自己表現研究の第一人者として、首相経験者を含む54名の国会議員や累計4万人のビジネスリーダーやエグゼクティブのスピーチコンサルタントとして信頼あり。「自分を伝える自己表現」をテーマにした著書は191冊、累計321万部。
部下のやる気に火をつける方法
2022年5月20日(金)① 14時00分〜15時00分(予定)② 18時00分~19時00分
テレワーク関連
新型コロナウイルスの影響もあり、企業におけるテレワークの導入が拡大しました。
一方でまん延防止等重点措置が解除され、今後どのような働き方を目指すべきか迷われる企業様も増えているのではないでしょうか。
本セミナーでは日本テレワーク協会の村田瑞枝氏をお招きし、これからのテレワークのトレンドや、コミュニケーションのあり方についてお話いただきます。
ぜひこの機会にご参加ください。
2022年3月7日(月)~2023年3月31日(金)
法改正関連
2023年導入予定のインボイス制度の対応の準備はできていますか。インボイス制度は、複数税率に対応した消費税の仕入税額控除の方式として導入されます。仕入額控除の要件として、適格請求書発行事業者が発行する「適格請求書」の保存が必要となります。本セミナーではPwC税理士法人 村上 高士氏をお招きし、課税事業者の皆さまの立場で、インボイス制度導入後に何が変わり、どのような影響があるのかを解説します。