ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2021.03.24
Wi-Fi(無線LAN)の最新規格であるWi-Fi 6(IEEE802.11ax)が注目されている。複数のアンテナで電波を送受信するWi-Fi 6は、従来のWi-Fi 5(IEEE802.11ac)と比べて通信速度、端末の同時接続数などの性能が大幅に向上した。理論上の最大通信速度はWi-Fi 5が6.9Gbps(ビット/秒)であるのに対し、Wi-Fi 6は9.6Gbpsと1.4倍の高速化が可能だ(実効速度は端末の仕様や使用状況により異なる)。動画などの大容量データも快適に利用できるようになるだろう。
Wi-Fi 6の真価は端末の同時接続数が増えても安定的な通信を行いやすい点だ。Wi-Fi 6では複数端末で同時にWi-Fi環境を利用しても通信が途切れにくい。
「当社のオフィスには何人も同時接続するほどの社員はいない」という会社もあるだろう。だが、オフィスではノートパソコンで販売管理システムを操作しながら、タブレットで販売データを参照するなど、1人で複数台の端末を利用しながら業務を行うケースも考えられる。また、オフィスのフリーアドレス化に伴い、Wi-Fi対応の小型プリンターを複数台配置すれば、パソコン以外の端末もWi-Fiに接続される。
さらにオフィスの入り口に顔をかざして体温を測るタブレット型サーマルカメラを設置するケースや、タブレット型の勤怠管理システム、オフィスの様子を録画する防犯カメラなど、さまざまな機器を無線アクセスポイントにつなげる会社もある。多端末の同時接続に対応するWi-Fi 6であれば、今後、増え続けるWi-Fi対応端末にも柔軟に対応できる。
Wi-Fi 6を活用したいと思ったら、Wi-Fi 6対応機器が必要だ。通信機器メーカーなどからWi-Fi 6対応の無線アクセスポイントや、Wi-Fi 6ルーターが提供されている。Wi-Fi製品には家庭向けとビジネス向けがある。量販店などで販売している家庭向けWi-Fi 6ルーターは数万円で購入できるタイプもあるが、オフィスで利用するには高機能なビジネス向けが適している。
ビジネス向けではWi-Fi機器の購入に加え、Wi-Fiの設定や運用をサポートするサービスの利用を検討したい。例えば、USENの「USEN GATE 02 ビジネスWi-Fi」は、Wi-Fi 6対応の無線アクセスポイントやクラウドによる管理機能をマネージドサービスとして提供。Wi-Fiの運用・保守をサポートし、管理コストの軽減が可能だという。
また、大塚商会では「たよれーる らくらくWi-Fi」を提供する。Wi-Fi機器によってサービス内容は異なるが、Wi-Fi環境を最適化する運用代行サービスや、障害時のリモートメンテナンスなどの障害復旧サービスを用意している。
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執筆=山崎 俊明
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