一足お先に!IT活用でパワーアップ(第10回)大阪観光局が日本最大級の地域Wi-Fiを実現

Wi-Fi インバウンド対応

2016.05.18

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 現在、さまざまな地域において、自治体の主導による公衆Wi-Fiの無料サービスである「地域Wi-Fi」の整備が進められている。各自治体は、地域Wi-Fiの導入や活性化を地域振興につなげようと力を入れている。そんな中で注目されているのが大阪観光局が運営する「Osaka Free Wi-Fi」だ。アクセスポイント数は5000を超え(2016年1月現在)、日本最大級の規模を誇る。その成功の秘訣はどこにあるのか。

<大阪観光局>

「大阪の観光戦略」に掲げる“2020年外国人旅行者650万人達成”に向けて、戦略的に観光集客を促進する役割を担う公益財団法人。大阪府・大阪市・経済界により2003年4月に設立した(旧・公益財団法人大阪観光コンベンション協会)。大阪の観光戦略は大阪府市の共通の戦略である「大阪都市魅力創造戦略」における重点取り組みの一つ。

 大都市、大阪。大阪城、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンといった人気スポットがあり、心斎橋辺りでは爆買いする訪日外国人の姿もよく見かける。LCC(格安航空会社)の台頭や円安といった追い風もあって、大阪を訪れる外国人は急激に増えている。

 こうした観光客の増加の追い風にすべく、大阪府内を対象に地域Wi-Fiが導入されたのは2014年1月のこと。推進役となった「Osaka Free Wi-Fi整備計画推進委員会」では、委員長を大阪観光局の局長が務め、国土交通省 近畿運輸局・大阪商工会議所・NTT西日本などが幹事として名を連ねている。

 大阪観光局の情報発信の責任者であり、推進委員会でかじ取り役を担った牧田拡樹事務局長は「具体的な検討を始めたのは、その半年前。Wi-Fiが使えないのが困る、という訪日外国人の要望に応えてのことでした」と経緯を語る。

 

2本立てのWi-Fiでどこでも使える環境をめざす

 Osaka Free Wi-Fiの特徴は、空港や駅など公共交通機関や大規模施設・商業施設などをメーンにした「Osaka Free Wi-Fi」と、観光地やホテル、店舗などがコスト的に導入しやすい小規模なアクセスポイントを活用した「Osaka Free Wi-Fi Lite」の2本立てで進められてきたところにある。

 

 サービス開始時は、公共交通機関向けが先行する形で、42拠点・アクセスポイント数152からスタートした。その後、Osaka Free Wi-Fi Liteの拡充に力を注いだ。牧田事務局長は「併存することで、どこでもWi-Fiを使いたいというニーズに応えられるようにしたかった」と解説する。

 大阪観光局はOsaka Free Wi-Fi Liteの拡充に役立てるため、店舗などの集客のための付加サービス「Osaka Enjoy Rally」というポータルサイトを開設した。Osaka Free Wi-Fiのトップページに掲載された店舗紹介サイトからアクセスできる、店舗の特典情報やクーポン券などを掲載するWebサイトだ。Osaka Free Wi-Fiと同様に、日本語・英語・中国語(繁体/簡体)・韓国語・タイ語に対応している。

 このOsaka Enjoy Rallyへの加盟費は年間5万円(税別)[2年目以降は、3万円(税別)]。収入はOsaka Free Wi-Fi導入を促すプロモーションの原資に充てている。民間企業でさまざまなビジネスを経験した牧田事務局長の発想から生まれた、地域Wi-Fi運用のための新たなモデルである。

広報活動で認知度を上げて拡充に外部の力を利用する…

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執筆=高橋 秀典

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