会社の体質改善法(第5回)売掛債権の回収手段を多角化して倒産防げ

働き方改革 資金・経費

公開日:2020.05.27

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 猛威を振るう新型コロナウイルスの感染拡大が、企業経営にも大きな影響を及ぼしている。東京商工リサーチの調べによると、感染拡大の影響で倒産した企業の数は3月末の時点で25社。それが5月1日には114社と急増した。中でも、負債額3億円未満の小型倒産が半数以上を占める。

 中小企業経営を取り巻く状況は厳しさを増す。万一を考えた対策が急務となっている。その際のポイントの1つが売掛債権の回収だ。商品を納入した売掛先の経営状態が悪化し、売掛金や受取手形が期日を過ぎても現金化できない。それにより、自社の資金がショートして資金繰りが行き詰まる……。こうした事態が容易に生じ得る状況だ。

 たとえ、売掛債権が無事に回収できたとしても、その期間が長ければ企業の財務状況は悪化する。売掛債権の管理は、経営者の非常に重要な業務といえる。心掛けておきたいのが、売掛債権回収手段の多角化だ。

 売掛債権回収(現金化)の有力な方法として、最近注目を浴びているのがファクタリングである。ファクタリングとは、売掛債権を買い取る金融サービスのこと。具体的には、入金が行われていない請求書(売掛債権)をファクタリング会社が買い取り、その対価を売却企業に支払う形を取る。売却企業は請求書の支払期日前に現金を受け取れ、借り入れにも当たらない。信用力の低い中小企業にとって、資金調達の有効な手段となる。

ファクタリングは2種類ある…

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執筆=山本 貴也

出版社勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。投資、ビジネス分野を中心に書籍・雑誌・WEBの編集・執筆を手掛け、「日経マネー」「ロイター.co.jp」などのコンテンツ制作に携わる。書籍はビジネス関連を中心に50冊以上を編集、執筆。

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