トレンドワードから効率化を読む(第17回)

テレワークで「リモートデスクトップ方式」を活用!

2020.10.29

クリップについて

 昨今、注目を集めるテレワークを実現するには、複数のシステム方式があります。その中でも、テレワークにおけるセキュリティリスクを最小限に抑えることが期待できる方式として「リモートデスクトップ方式」が採用されるケースがあります。

 今回は、テレワークにおけるリモートデスクトップ方式の概要から、メリット・デメリット、導入する際のチェックポイントを紹介します。

テレワークのためのシステム環境「リモートデスクトップ方式」

 テレワークは時間や場所にとらわれない自由な働き方を目的とした施策ですが、その実現方法には複数のシステム方式があります。ここでは、テレワークを実現するシステム方式の種類と併せて、リモートデスクトップ方式の概要について見ていきましょう。

<テレワークを実現するシステム方式の種類>
 テレワークはICT(情報通信技術)を用いて、オフィス外から業務を行う新しい働き方です。働く場所は自宅や営業先、移動中、サテライトオフィスなど、さまざまな場所が想定されますが、遠隔地から業務を行うためのシステム方式には、次に挙げるような種類が存在します。

 それぞれのシステム方式にメリットとデメリットが存在し、企業の環境に合わせて選択するのが重要といえるでしょう。しかし、その中でもリモートデスクトップ方式は導入が容易であり、セキュリティの観点からも利用されることの多い方式となっています。

<リモートデスクトップ方式とは>
 リモートデスクトップ方式は、オフィス外の端末からオフィス内の端末にリモートアクセスする方式です。手元のキーボードやマウスを使ってオフィス内の端末を操作します。

 あくまでもオフィス内の端末をリモート操作しているだけなので、作業結果はオフィス内の端末に保存され、オフィス外の端末にはファイルなどを保存せずに利用できます。そのため、重要資料や機密資料などのファイルを外部に持ち出すことなく利用でき、セキュリティの観点からも安心して使える方式となっています。

 テレワークを実現するためのシステム方式としては、大規模なシステム開発・改修が必要ないため、気軽にテレワークを導入するための方式の1つといえるでしょう。

リモートデスクトップ方式のメリット・デメリット

 リモートデスクトップ方式を採用する前に、同方式のメリット・デメリットについて把握しておきましょう。リモートデスクトップ方式にはさまざまなメリットがありますが、使用環境によってはデメリット部分が容認できないケースも考えられるからです。

 それぞれの内容について、1つずつ見ていきましょう。

<リモートデスクトップ方式のメリット>
 リモートデスクトップ方式を利用する際のメリットとしては、次のようなものが挙げられます。

・社内で実施していた作業を自然にテレワークでも利用できる
リモートデスクトップ方式の場合、遠隔地から社内の端末を操作することになります。そのため、従来の作業実施方法がそのまま遠隔地から行えます。データも社内の端末に保存され、出社後もそのまま作業できます。

・低コストで導入できる
リモートデスクトップとしての機能は新しいバージョンのWindowsには以前から備わっており、テレワークとして導入する際には、通信を暗号化するVPN装置を導入してリモートデスクトップ接続管理サーバーを用意することで実現できます。その他の方式と比べると、低コストで導入できる点はメリットといえるでしょう。

・マルチデバイスに対応している
リモートデスクトップ方式のほとんどは、接続元端末がWindowsでなくともAndroidやiOSなどのスマートフォンやタブレットから接続できます。多様な働き方を実現するためのテレワークとしては、マルチデバイス対応は非常に大きなメリットの1つです。

<リモートデスクトップ方式のデメリット>
 反対にデメリットとしては、次のようなものが挙げられます。

インターネット環境によって操作性が左右される
リモートデスクトップ接続は、インターネット環境によって操作性が左右されてしまいます。例えば、自宅で非常に遅い回線を利用している場合、パソコンのスペックに関係なく非常に鈍い操作感になってしまうでしょう。

・社内端末の電源を入れっぱなしにする必要がある
リモートデスクトップ接続する際には、接続先の端末の電源がONになっている必要があります。そのため、社内端末を常時起動させておく必要があり、なんらかの要因で端末の電源が落ちると利用できなくなってしまう点はデメリットとなります。

・個別にOSアップデート、端末の追加が必要
OSのセキュリティパッチ適用や、ソフトウエアのバージョンアップなどは端末ごとに行わなければなりません。また、リモートデスクトップの利用者の数だけ端末の追加が必要で、この点はデメリットとなります。

 なお、仮想デスクトップ方式であれば管理者側で一括管理できるため、OSのアップデートや端末の追加(仮想デスクトップの追加)は容易に行えますが、リモートデスクトップ方式では個別に対応する必要があります。

リモートデスクトップ方式を導入する際にチェックすべきポイント… 続きを読む

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執筆=太田 勇輔

執筆=太田 勇輔

ネットワークスペシャリスト、情報セキュリティスペシャリスト保有。インフラエンジニアとして、官公庁や銀行などのシステム更改をメインに10年従事した後、IT関連ライターとして活動中。プログラミング、ネットワーク、セキュリティなどの解説記事を中心に執筆している。

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