ニューノーマル処方箋(第22回)「ディフェンス重視」が、生き残る企業の条件になる

IT・テクノロジー 時事潮流 デジタル化

公開日:2023.03.30

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 不確実な時代の中、生き残る企業と消える企業の差はどこにあるのでしょうか。“スーパー経理部長”の異名を持つ前田康二郎氏に聞くと、その差は「ディフェンス」にあるようです。

<目次>
・不確実な時代は、「攻め」よりも「守り」の方が効く
・管理部門をないがしろにする企業はうまくいかない
・誰も考えたくない「売上減」のリスクも想定しよう
・従業員の言葉で、経営者は動く
・不確実な時代が続くのであれば、常に組織を変化していけば良い

不確実な時代は、「攻め」よりも「守り」の方が効く

 新型コロナウイルス感染症の流行や、ロシアのウクライナ侵攻、急速な円安の進行など、先行きが簡単には見えない時代が訪れています。これまではうまくビジネスを続けてきた企業も、社会の急速な変化によってビジネスの風向きが変わってしまい、経営が不安定になってしまう恐れがあります。

 こうした社会の変化が激しい不確実な時代において、企業が生き残るためにはどうすれば良いのでしょうか?この命題に対して、「ディフェンス(守り)」の重要性を主張するのが、経営・会計コンサルタントの前田康二郎氏です。

 前田氏は複数の企業にて経理業務を務めた後、2011年に独立し、リーマンショック後に経営難に陥っていた企業経営の再建に尽力。現在はベンチャー企業やIPO準備企業などの顧問、社外役員も兼務しています。さらに、『スーパー経理部長が実践する50の習慣』(日本経済新聞出版刊)、『図で考えると会社は良くなる』『つぶれない会社のリアルな経営経理戦略』(いずれもクロスメディア・パブリッシング刊)といった著書も出版しています。

 前田氏が重要視する「ディフェンス」とは、リスク管理のことです。前田氏は多くの企業では、“オフェンス(攻め)”ばかりでリスク管理ができていないと指摘します。

 「多くの企業は、営業や現場出身者の手により創業しています。そうした人たちは売り上げに直接結びつく営業活動など、いわゆる“オフェンス”に注力しがちです。しかし、売り上げを上げることは社会の状況に左右されやすく、自社だけでコントロールすることは困難です。

 一方でリスク管理は、あらかじめ備えていれば、自社でコントロールしやすい領域です。オフェンスが強くてもディフェンスの弱い企業は、一見強く見えたとしても、よく見ると弱点があるものです」(前田氏)

流創株式会社
代表取締役 前田康二郎氏

 

管理部門をないがしろにする企業はうまくいかない…

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