専門家が伝授する経営突破ナビゲーション(第11回)経営&納税に備える「店舗収支計算」

資金・経費

2022.03.02

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 自分でお店を開業すると、日々の売上に関心を寄せる一方、人件費や材料費などの経費や納税といった支出には目がいかず、いざ支払いが必要となってから慌ててしまうということが少なくありません。今回は収支計算と納税にクローズアップしつつ、忘れがちなポイントを確認していきたいと思います。

意外と見落としがちな「支出」と収支計算

売上だけでなく、支出にも意識を

 自分でお店を持つと、まず気になるのは日々の売上です。これは利益に直結するからであり、銀行や商工会、コンサルタント、同業の経営者仲間などと相談して作った事業計画書をもとに、「一日の売上がここまであったら黒字」という目標金額を決めて取り組まれている方も多いと思います。

 一方で、月々の支払いや人件費といった支出は、意外と見落としがちです。これは1ヵ月単位で見なければ費用発生がわかりにくかったり、売上規模から見た割合が微々たるものだったりするからで、支出している実感に乏しいからだと思われます。

 ただ、冷静に考えれば、支出も日々積み重ねていくものであり、その支出が売上を生んでいる側面もあります。ある程度、経営になれてくると感覚的に「今日は出勤しているスタッフが多いから、人件費がかさんでいるな」「寒い季節に入ったから光熱費が増えるかな」といったことがわかるようになるものですが、できれば早い段階から、支出についても意識しておきたいものです。

コロナ禍で発生した収入&支出にも注意!

 昨年度からの特異な点として、店舗では売上以外に大きな収入がありました。それは、コロナ禍でも経営を継続するための給付金や支援金です。売上の減少分を補填するだけでなく、従業員の休業補償を充当するもの、家賃の一部を補助するものなどもありました。これらは申請から実際の入金まで大きなタイムラグが生じることもあるため、どのタイミングで計上するかも考えておかなければなりません。

 また、緊急事態宣言等でテイクアウトや店頭販売をはじめた飲食店、ECサイトなどを開設した店舗などは、売上の内訳が複雑化することを踏まえて、余裕を持って管理・把握するように努めましょう。

 コロナ禍の影響については、支出面でも注意が必要です。例えば飲食店ではFLコスト※が基本であり、適正値は売上の60%といわれますが、休業や時短による原材料の廃棄や思わぬ来店客の減少といったリスクが多いことを考えると、FLコストの見方や把握する期間などにも注意が必要です。

 さらに加えてコロナ禍では、換気設備やパーティションの設置、消毒用アルコールの使用なども増えており、消耗品費の総額も相応に大きくなります。

※FLコスト… Food(食材費)とLabor(人件費)の合計コスト。R、つまりRent(家賃)を加えFLRコストと呼ばれることもある。R比率の適正値は、10%といわれている。

店舗経営に関わる税金の種類は?…

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執筆= NTT西日本

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