デジタル化に向けた次の一手(第2回)時間とゆとりをもたらす業務改善~介護業

業務課題 人手不足対策 デジタル化

公開日:2023.09.22

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 介護人材の不足が深刻化する中、従業員の負荷軽減や生産性向上につなげるべく、RPA(Robotic Process Automation)を活用する事業者が増えている。RPAはコピー&ペーストやデータの転記など、繰り返される定型業務の効率化に適している。介護の現場では利用者の日々の様子を記録することに加え、介護日報の登録や介護保険請求など多くの定型業務が発生する。これらの業務をデジタル化し、RPAを導入することで正確かつスピーディーに処理することが可能となるだろう。では、実際の現場ではどのようにRPAが活用されているのか、いくつかの事例を紹介する。

デジタル活用が進む介護現場ではヘルパーの負担を軽減する工夫を

 RPA導入においてまず確認すべきなのは、介護の現場でタブレットやスマートフォンを使った記録がなされているかどうかだ。日々の記録が電子化されていれば、RPAでそれらのデータを取り込み、指定した作業を実行することができる。紙文書については、RPAにデータを取り込むためにOCR(光学的文字認識)で文字を読み取ってデータ化する作業が発生するケースが多い。

 老人ホームやデイサービスを展開するA社の場合、食事の量や排便回数といった介護記録の入力・管理にはクラウドソフトを利用している。クラウド上には数多くの介護記録を入力できるものの、詳細な記録を残そうとするために入力項目数が多く、入力完了までに時間がかかっていた。データ入力は現場のヘルパーにとって大きな負担となり、介護業務に集中できない状況が生じていた。そこでRPAを使い、各入力項目に初期値をテンプレート化して入力しておくようにした。変更が必要な項目のみヘルパーが入力するようにしたことで、現場の負担が軽減され、最小限の作業で介護記録が残せるようになった。

日々の記録をデジタル化することで、業務全体の自動化にもつながる

 

バックオフィス業務の自動化にもRPAの導入が有効…

続きを読むにはログインが必要です

\ かんたん入力で登録完了 /

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=高橋 秀典

【MT】

あわせて読みたい記事

  • 定型業務の支援サービス最前線(第3回)

    活用フローから解説。各RPAツールの特徴を知る

    自動化・AI デジタル化

    2019.02.20

  • ITで働き方を変える(第12回)

    安心してDXをスタートするための第一歩。その秘策

    業務課題 IT・テクノロジー デジタル化

    2023.03.28

  • ビジネスシーンで役立つ極意(第4回)

    DX2回戦、日本の中小企業はチャンスをつかめ

    デジタル化

    2023.03.07

「業務課題」人気記事ランキング

連載バックナンバー

オンラインセミナー動画

  • 新着記事

配信期間

2024年9月2日(月)~2025年3月31日(月)

カーボンニュートラル関連

カーボンニュートラル実現への第一歩~温室効果ガスの可視化・削減の最新動向と具体事例~