金融機関を味方にすれば企業は強くなる!(第17回)金融検査マニュアル廃止の衝撃!中小には好影響も

資金・経費

2018.01.31

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 2017年12月、金融庁は、「金融検査マニュアル」の廃止も視野に入れた大胆な監督方針の転換案を打ち出しました。金融検査マニュアルは、銀行や信用金庫といった金融機関が融資審査を行う上で、ガイドラインとなる重要なものです。金融検査マニュアルが廃止された場合に想定される、融資を受ける側の中小企業の資金調達に生じる変化を解説しましょう。

 銀行や信用金庫といった金融機関は、金融庁から金融業の許可を得て営業を行っています。金融庁は許可後も、金融機関へ定期的に立ち入り検査を行うことで、業務が適正に行われているかをチェックし、問題が見つかれば是正指導をしてきました。

 立ち入り検査で融資に関してチェックされることは、返済が滞り不良債権となるような金融機関のリスクを回避する的確な審査が行われているかです。この場合のリスクが生じる要因とは、業績が芳しくなかったり、実現性の低い事業計画などに融資していたりする状態になります。リスクを軽んじるような融資を行うのは、金融検査マニュアル的にはNGの行為です。リスクを軽んじた融資が目立てば是正指導の対象になり得ます。

 このように金融機関業務をチェックするときに、何がOKで、何がNGかをジャッジするガイドラインが金融検査マニュアルですから、金融機関の業務もそれに沿ったものでした。

ガイドラインが廃止となり、融資審査はどう変わる

 金融検査マニュアルは全国一律のガイドラインです。東京、大阪といった大都市の金融機関も、人口減少が進む過疎地域の金融機関も、同じ基準のもとで行われてきました。この金融検査マニュアルがあるがゆえに、金融機関の行動が画一的になっていた面があったのです。

 画一的になった理由は、是正指導を受ける可能性を最小化するため、金融検査マニュアルに沿った融資ばかりを行うようになったからです。ガイドラインを設けたことによって不良債権になるような融資は減ったかもしれませんが、顧客企業のためではなく、金融庁の顔色をうかがうような無難な融資ばかりという金融機関を多く誕生させてしまったわけです。

 金融検査マニュアルが廃止されれば、こうした状況を脱却して、各金融機関がそれぞれの個性に応じた融資審査を行えるようになると期待されているのです。

融資を受ける側はどのように対応していくべきか…

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執筆=水野 春市

経済関連の調査活動を行うミハルリサーチの一員。主に地域の伝統産業や企業行動に関するレポートを作成している。

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