ニューノーマル処方箋(第17回)SaaSを使いこなして業務効率化、投資対効果を上げるクラウドサービスの選定・導入ガイド

ネットワークセキュリティ クラウド・共有 時事潮流

2022.03.29

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 場所を問わない働き方を実現する手段としてクラウドサービス、特にSaaS(Software as a Service)が急速に普及しています。業務でグループウェアやプロジェクト管理アプリケーションを利用している方も多いのではないでしょうか。これまでサーバーやパソコン上で稼働していたソフトウエアインターネットから利用できるようになることで、業務の利便性は大きく向上しました。しかし、SaaSはただソフトウエアの実行場所が変わっただけではありません。本ホワイトペーパーでは、クラウドサービスの中でも最も身近なSaaSについて、改めて知っておくべき特徴を整理して解説します。

最近のSaaSの状況

 働き方改革や新型コロナウイルス対策の影響で、場所に縛られないリモートワークが進みました。会社内でのコミュニケーションもオンライン化が進み、業務を支えるツールとして、SaaSへのニーズが高まっています。これは世界的な傾向で、総務省の「令和3年版情報通信白書」によると、世界SaaS市場は2020年の1223億ドルから2023年には2111億ドルとかなりの増加が見込まれています。

 SaaSにはいろいろなサービスがあります。その1つが、Vertical(垂直)SaaS/Horizontal(水平)SaaSという区分けです。Horizontal SaaSは勤怠管理や人事、経費清算、営業支援といった業界や業種には関係なく企業に横展開されるSaaSです。対してVertical SaaSは業界や業種に特化したSaaSをさします。ほんの一例ですが、現在では医療、レストラン、運輸、ホテル、教育、建築、製造、農業、スポーツなど非常に幅広い領域に専用のSaaSが提供されています。

 そもそもなぜSaaSが注目されているのでしょうか。1つに利便性や柔軟性が挙げられます。SaaSはインターネット上で提供されるので、ソフトウエアを動かすためにサーバーを導入する必要はありません。多くは無料トライアルを利用でき、気に入ったら料金を支払って使い続け、気に入らなかったら利用を止められるので、コストや手間の両面から利用のハードルは低いといえます。

 こうした手軽さは、変化への柔軟な対応やスピードが求められる昨今のビジネス環境にもマッチしています。さらに自社に設備が不要なので、災害などで自社が被災してもサービスを使い続けることができます。近年の震災や新型コロナウイルスの感染を受けて、多くの企業にてニーズが高まっているBCP(事業継続計画)対策にもつながります。

改めて知っておきたいSaaSの適応領域と製品例

 SaaS導入の効果が高く、多くの企業で普及が進んでいる業務領域や主要な製品について言及しましょう。特にSaaS化が進んでいるのは、オフィススイート製品、コミュニケーション製品です。メールやカレンダー、ファイル共有、チャット、ビデオ会議などを統合した「グループウェア」は場所を選ばずに利用するニーズが強く、SaaS化するメリットが大きい分野です。代表的な製品としては、全世界で導入されている「Microsoft 365」や「Google Workspace」のほか、国産ツールとしてはサイボウズの「サイボウズOffice」などがあります。

 グループウェアを導入しながらも、チャットやビデオ会議、ファイル共有など個別の機能には別途専用のSaaSで代替する企業も少なくありません。チャットであればSlackや Chatwork、LINE WORKS、ビデオ会議であればZoomやCisco Webex Meetings、ファイル共有であればBox、Dropboxなどを導入する企業も見られます。

 そのほか汎用的な業務ツールとして、最近ではリモートワークでのチームタスク管理が重要になっていることからプロジェクト管理やタスク管理ツールの利用も広がりつつあります。主要な製品としては、Backlog、TrelloやAsana、Wrikeなどがあり、カンバン方式やガントチャートなどさまざまな形式でプロジェクトやタスクを可視化できます。

 そのほか、職種に特化したものとしては、ERP、人事、会計、営業、マーケティングなど各分野でも利便性の高いSaaS製品が登場しています。図3では代表例として、もともとSaaSとしてスタートした製品を中心に掲載していますが、オンプレミスのソフトウエアだったものをクラウド対応させる例も増えています。

SaaS導入で知っておくべきポイント…

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