ビジネスWi-Fiで会社改造(第44回)
ビジネスWi-Fiで“学び”が進化する
公開日:2019.05.10
顧問先2200社を抱える会計事務所を率いる公認会計士、古田土満氏が語る小さな企業の経営のコツ。前回は経営の目安となる売上高経常利益率の目標を定めるには、粗利益率から考えればいいことを解説しました。それでは、粗利益率はどのように考えればいいのでしょうか。今回は、経営者の成すべき粗利益率の向上方法について解説します。
中小企業が元気になるためには、お金をもうけることです。この指標として損益分岐点比率について考えてきました。
次に、損益分岐点の見方についてです。
損益分岐点比率は、固定費÷粗利益
労働分配率は、人件費÷粗利益
となり、どちらも分母に粗利益があります。粗利益は固定費と経常利益に分配され、固定費を分解すると、人件費、経費、金利になるわけです。
中小企業は労働集約的な業態ですから、労働分配率が高くなっています。会社の業績を良くするためには、労働分配率を低くしなければならないので、多くの会社では人件費を変動費化するために、正社員を少なくし、外注化、パート化、出来高給などにして人件費を抑えるわけです。
大企業の人員削減によるリストラも、この手法です。しかし、中小企業では、そもそも人が集まりません。縁あって働いてくれている大事な社員で会社が成り立っています。会社が支えるべき、社員の家族もいます。経営者はまず、社員と家族を守らなければなりません。
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執筆=古田土 満
法政大学を卒業後、公認会計士試験に合格。監査法人にて会計監査を経験して、1983年に古田土公認会計士・税理士事務所を設立。財務分析、市場分析、資金繰りに至るまで、徹底した分析ツールによって企業の体質改善を実現。中小企業経営者の信頼を得る。
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人気会計士が語る、小さな会社の経営“これだけ”
2025年2月13日(木)①14時00分〜15時00分 ②18時00分~19時00分
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