オフィスあるある4コマ(第41回)
急にWi-Fiが落ちた!さてどうする?
公開日:2015.07.03
大手企業に開発パートナーとなる中小ものづくり企業を紹介するサービスが人気を集めている。仲介の費用は300万円以上に上るケースもあるが、引き合いは強い。技術力がある中小企業には追い風だ。しかし、その背後で下請け企業の淘汰も進んでいる。
「いまだかつてないほど、とんとん拍子に商談が進んだ」。こう話すのは、光学機器の開発・製造を手掛けるオプセル(さいたま市)の小俣公夫社長だ。14年前、新潟大学工学部の新田勇教授と起業。解像度が高く、視野の広いレーザー顕微鏡を研究施設などに納入してきた。だが、「ニッチで高額な製品ばかりなので、販路開拓には苦労が絶えなかった」。
状況が好転したのは2014年2月。偶然、知り合った産業支援機関の職員に「あなたの会社の技術を求めている企業がある」と声をかけられた。ある大手企業が、高精度の検査装置を製造できる企業を探しているという。その職員から紹介を受け、プレゼンテーションやサンプル評価を経て、2014年11月に正式に受注した。
実は、この商談の背後には従来とは異なる「技術マッチング」の仕組みが働いている。小俣社長に顧客企業を紹介したのは、「Linkers(リンカーズ)」のコーディネーターだ。リンカーズは、新製品などの開発パートナーを探す大手企業と、技術力に自信のある中小・ベンチャー企業のマッチングを目的にしたサイト。Distty(ディスティ:東京・千代田、前田佳宏社長)が2014年1月に立ち上げ、約1年で大手企業から約100件の募集案件を受注した。発注者は1件の成約について、探索費用や成果報酬を90万円以上支払う。
リンカーズでは、大手企業からの募集に対し、中小・ベンチャー企業が直接、応募することはできない。全国各地の経済連合会や産業支援機関と提携し、その職員など約1200人をコーディネーターとして組織化。彼らから推薦された企業だけが、選考の対象になる。〝目利き〞を介した仕組みが特徴だ。
リンカーズのように、技術マッチングを手掛ける企業や組織は増えている。中小企業基盤整備機構は、2014年10月、技術仲介サイト「J-GoodTech(ジェグテック)」を開設した。中小機構が選んだ技術力の高い中小ものづくり企業に絞って、大手企業が募集をかけることができる。開設から3カ月で約100件の募集案件を集めた。
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