懐かしのヒット商品(第3回)「オセロ」を普及させた周到な戦略

雑学

2017.01.24

  • PDF PDF
  • ボタンをクリックすることで、Myクリップ一覧ページに追加・削除できます。追加した記事は、「Myクリップ」メニューからいつでも読むことができます。なお、ご利用にはBiz Clipに会員登録(無料)してログインする必要があります。

 1973年に発売された、黒と白の駒を使ったボードゲームといえば「オセロ」です。発売当初は10年で50万個を販売するという目標でしたが、初年度だけで売り上げは30万個を突破し、3年後には250万個に達しました。今や愛好者は世界70カ国にまで及んでいます。

 世には数多くのボードゲームがありますが、なぜここまでの大ヒットになったのでしょうか?

昔からあったゲームを少しだけ変えて大ヒット

 オセロには元となるゲームがいくつかあります。例えば、「裏返す」言葉にちなむ「リバーシ」というゲームや、黒と白ではなく、赤と白の駒を用いた「源平碁」などがあります。

 オセロの発案者である長谷川五郎氏も、著書で上記のゲームが「源流」と述べています。もともと、駒の色や盤のデザインも一定ではなく、ゲームによってはルールがあいまいだったようです。

 ここで長谷川氏はひと工夫します。ボードの目の数を基本8マス×8マスの全64マスとし、中央に対角線式に置いた状態で開始することを、明確にルールとして定めました。ネーミングは「オセロ」とし、駒の色は黒と白、盤面は緑色に統一。オセロの名前は、五郎氏の父親が、シェイクスピアの戯曲「オセロー」から推薦したといいます。

 結果的に、オセロは大人気になりました。特に長谷川氏は、女性も気軽に楽しんでいるのを見てヒットすると確信したそうです。実は長谷川氏は、以前に身近な女性に囲碁やチェスのルールを教えようとして「面倒くさい」「難しい」と言われて失敗した経験があったといいます。

 「はさむと自分のものになる」というシンプルなルールは、海外でもあっという間に浸透。「ゲーム界のエスペラント(万国共通語)」と呼ばれるほどでした。米国のTIME誌は「チェス以上のゲーム」と評し、チェスチャンピオンとの戦いはBBCで放送されました。

「情熱がないと普及しない」とは…

続きを読むにはログインが必要です

会員登録3つのメリット!!

  • 最新記事をメールでお知らせ!
  • すべての記事を最後まで読める!
  • ビジネステンプレートを無料ダウンロード!

執筆=味志 和彦

佐賀県生まれ。産業技術の研究者を経て雑誌記者など。現在コラムニスト、シナリオライター。

あわせて読みたい記事

  • 遊びから見つかったビジネスの種(第1回)

    「フリスビー」は皿投げ遊びから生まれた

    雑学

    2016.07.15

「雑学」人気記事ランキング

AIによるおすすめ記事

他の方はこんな記事も見ています

連載バックナンバー

オンラインセミナー動画

配信日時

2022年6月24日(金)13時30分-15時00分(予定)

業務効率化関連

日本企業におけるDXの活用、推進による課題解決について

これからの経営の重要なキーワードとなっているDX(デジタルトランスフォーメーション)。
デジタル技術の急速な発展・SDGs等の社会環境変化や市場の競争環境変化により、企業はデジタルを活用した事業や業務の変革が迫られています。
本セミナーでは、「DX」の概念の理解に加え、事例等を通じ、具体的イメージをご紹介しながらDX推進のためのポイントをお伝えすると共に、すぐにできるDXをご紹介します。
ぜひこの機会にご参加ください。

配信期間

2022年6月3日(土)~2023年3月31日(金)

業務効率化関連

企業のDX化と「攻め」のオペレーションへの転換

DXという言葉はすっかりバズワードとなり、今やすべての企業にとってデジタル化は必須となっています。
しかし、DXの捉え方は会社によってさまざまで、「とりあえずデジタル」のような取り組みをDXと位置付けているケースもございます。
本セミナーでは、まず第一部で企業におけるDXの定義とDX活動を着実に前進させるポイントについてご説明し、第二部ではDX活動の第一歩として「おまかせAI-OCR」を活用したオペレーション改革について、具体例を交えながらご紹介します。