懐かしのヒット商品(第4回)「ガチャガチャ」の魅力に見る付加価値理論

雑学

2017.02.21

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 コインを入れて、レバーをガチャッと回すと、カプセルに入った景品が出てくる「ガチャガチャ」(ガシャポン、カプセルトイ)。ゴロッと出てきたカプセルを手にし、「何が出てくるのか……?」と、駄菓子屋の一角で胸を高鳴らせた経験を持つ人は多いでしょう。

 しかし、ガチャガチャは“懐かしの一品”ではなく、今でもビジネスの現場で活躍する現役のヒット商品です。その市場規模は300億円を超えるほど成長しています(一般社団法人日本玩具協会調べ)。

 なぜガチャガチャはここまで大きな市場に成長したのでしょうか?その歴史をひもときます。

置いておくだけで稼げるスグレモノ

 ガチャガチャはもともと、ガムやキャンディーを販売する機械として、1960年代に米国から輸入されました。コインを入れ、レバーを回すことで、球体のガムやキャンディーが出てくるというシンプルな構造でした。全国に普及するにつれ、球体のカプセルの中に玩具を入れるという発展を遂げます。

 最も爆発的な人気を呼んだのが、漫画「キン肉マン」の人気キャラクターをかたどった消しゴムをカプセルの中に入れた「キンケシ」です。1983年から発売されたキンケシは社会的な大ブームとなり、現在まで累計1億8000万個が販売されたといいます。こうしたブームの中で、ガチャガチャは日本文化の中に、着実に根を下ろしました。

 なぜガチャガチャが日本で普及したのか。その理由の1つに、コスト面の優秀さが挙げられます。一度設置すれば、後は朝晩関係なしに稼働し、文句を言うこともありません。もちろん初期投資費用は必要ですが、大した値段ではありません。ジュースの自動販売機のように、光熱費やメンテナンス料もいりません。残り少なくなったカプセルを補充するだけで運用できます。もちろん、店番をする人件費も発生しません。ガチャガチャ普及の大きな理由の1つに、「投資リスクの低さ」があるといえるでしょう。

コストと大きさの制約が「とがった商品」を生む…

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執筆=味志 和彦

佐賀県生まれ。産業技術の研究者を経て雑誌記者など。現在コラムニスト、シナリオライター。

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