強い会社の着眼点(第13回)
“電話DX”が会社を強くする
2016.08.03
植松電機専務 植松努氏
従業員20人弱の中小企業ながら宇宙開発に挑み、『下町ロケット』のモデルともされる植松電機。「どうせ無理」という言葉に反発、決して諦めない姿勢を貫きロケットや人工衛星開発を実現してきた。ヒト・モノ・カネが十分でなくても、工夫・改良を繰り返すことで可能になることもあると説く。
──植松電機は昨年ドラマ化され、話題になったベストセラー小説『下町ロケット』のモデルともいわれます。北海道赤平市の小さな町工場が、最先端のロケット開発に挑戦し続けることができたのはなぜでしょうか。
植松:植松電機はリサイクル業界などで利用される、金属をくっつける電磁石システムの製造販売が事業の中心です。一方で、2005年から宇宙開発ビジネスにも挑み、ロケットや人工衛星を開発。世界に3カ所しかない無重力実験施設の1つを持ち、他の研究機関などに貸し出しています。傍から見れば、無謀な挑戦に見えることでしょう。
何年か前、小学生から「どうして諦めずにできたのですか」と質問されたことがあります。改めて「何でだろう」と考えてみましてね。「諦め方を知らなかったから」だと気付きました。
僕は子供の頃にたくさん伝記を読みました。伝記に諦めたことは書いてありません。偉人たちはうまくいかないことにぶち当たったら別の方法で乗り越えます。それが浸透していたから自分も諦めることをしなかった。
世の中には「どうせ無理」という言葉がまん延しています。子どもの頃から飛行機やロケットの仕事をしたいと思っていた僕もそういう言葉を投げかけられ続けました。でも、諦めずに夢を追っていたら夢はかなったのです。「無理」「無駄」という言葉は人間の可能性を奪う恐ろしい言葉です。僕はこういう言葉を社会から無くしたい。「だったらこうしてみたら?」に変えたいと思っています。
植松 努(うえまつ・つとむ)
1966年北海道芦別生まれ。89年北見工業大学応用機械工学科卒業後、菱友計算を経て父が経営する植松電機に入社。99年に専務取締役に就任し、独自に開発したバッテリー式マグネット(電磁石)で成功を収める。2005年からロケット事業を開始。06年にカムイスペースワークスを設立して代表取締役となる。著書に『NASAより宇宙に近い町工場』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)
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