トップインタビュー(第29回)再エネ市場は地域理解を得られる企業が生き残る

IoT・インフラ 経営全般

2017.08.24

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レノバ 代表取締役社長 CEO 木南 陽介氏

 リサイクル事業から再生可能エネルギー事業に転換し、株式上場を果たした。適地の減少や買い取り価格の低下で事業環境は厳しくなるが、営業力と設計力で勝ち抜く。

(写真/中島正之)

──2月23日に東京証券取引所マザーズ市場に上場しました。資金調達の目的は何でしょうか。

木南:当社は再生可能エネルギー事業の開発から運営までを行っている会社です。これまでの太陽光発電に加え、バイオマスや風力、地熱などの新規計画に取り組んでいます。今回、新規に調達したのは5億円ほどですが、事業に着手するための開発資金、現地に設立する事業会社に投資する資金の調達が目的の9割です。また、地域の地権者や自治体の方たちに理解していただけないと再エネ事業はできません。目的の残りの1割は知名度向上を図ることだと考えています。

──今回の上場で知名度は高まりますね。

木南:そうですね。再エネの開発に着手する際に地域で説明会を開くと、過去の実績とともに上場しているのかを必ず聞かれます。信頼を得るという意味では、株式を上場した意義は大きいと思います。

メガソーラーへの投資は累計1000億円に

──今後はどの分野に力を入れていくのですか。

木南:現在、全国6カ所で大規模太陽光発電所(メガソーラー)が運転を開始しています。発電容量は合計約140MWです。提携企業と共同出資で運営会社を設立する形をとっており、千葉県富津市の富津ソーラーなど5カ所は出資比率が50%を超える連結対象の子会社で、当社の資産の合計は約500億円になります。岩手県の軽米町には2019年稼働予定の2つのメガソーラーを建設中で合計約130MWです。東北地方でも最大級の規模で、これに450億円を投資しています。今後、連結子会社になれば当社の資産は約1000億円まで拡大します。太陽光の事業はほぼ完成形になると考えています。

 太陽光発電に続く電源として、バイオマス、陸上風力、洋上風力、地熱などの開発に取り組んでいます。特にバイオマスですね。産業廃棄物処理会社のユナイテッド計画、木質バイオマス発電に知見があるフォレストエナジーと共同でユナイテッドリニューアブルエナジーを秋田市に設立して、昨年7月から20MWの発電所が本格稼働しています。

──バイオマス発電は燃料の調達がポイントです。

木南:そうですね。秋田のバイオマス発電所では、燃料の7割は秋田県内の未利用材を使っています。残りが輸入ヤシ殻(PKS)です。また、静岡県の御前崎港にある未利用土地にバイオマス発電所の建設を計画しており、環境アセスメントを開始したところです。ここでは港湾に面した立地を生かして輸入木質ペレットを中心とした事業を計画しています。

──2016年5月には住友林業と業務提携するとともに、10億円の出資を受けています。バイオマス発電事業を共同で展開するのですか。

木南:住友林業は当社の第2位の株主です。国内有数のバイオマス発電事業者で、多くの社有林を持ち、輸入燃料の調達力もあります。バイオマス発電の共同開発の他、風力や地熱でも協力していくつもりです。

地域とつながる人脈が強み

──再エネ事業を着々と伸ばしていますが、レノバの強みは何でしょうか。

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木南 陽介(きみなみ・ようすけ)

1974年兵庫県生まれ。京都大学総合人間学部卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパンを経て、2000年にリサイクルワンを設立。2006年プラスチックリサイクル事業に進出。2012年のFIT開始に合わせて再エネ事業に進出。2014年レノバに社名変更。2017年2月東京証券取引所マザーズ市場に上場した。

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