トップインタビュー(第43回)社会の変化を読んで、常に新しいサービスに取り組む

経営全般

2019.02.20

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燦ホールディングス 代表取締役社長 公益社 代表取締役会長 野呂裕一 氏

燦ホールディングスを率いる野呂裕一氏は社会の変化にいち早く対応することの大切さを語った

 燦ホールディングスは、関西を発祥とする公益社を中心にした葬祭業界のリーディングカンパニーだ。社会が変化する中、常に革新的なサービスを生み出し葬祭業界をけん引してきた。同社の強さの源泉と今後の戦略について、代表取締役社長の野呂裕一氏に話を伺った。

――葬儀会社は全国に4,000~5,000社あるといわれています。その中でも燦ホールディングスは専門葬儀社としてトップ企業であり続けています。まず、葬祭業界と御社の現況をお教えいただけますか。

 葬祭業の市場規模は高齢化により拡大していると思われがちです。しかし、葬儀の単価が下がっていることなどにより、実は近年、ほぼ横ばいの状況にあります。そうした中で、当社は業績を伸ばしています。例えば、2017年度、過去最高の業績を上げることができました。

 燦ホールディングスは、大阪と東京に本社を置く公益社、鳥取県と島根県で事業を展開する葬仙、兵庫県明石市を中心にしたタルイという3つの会社で葬祭業を行っています。それに、警備事業や料理事業といった葬祭関連サービスを提供するエクセル・サポート・サービスを加えた4社がグループの構成企業です。2016年には5カ所、2017年には4カ所、2018年は1カ所の葬祭会館を新たに開設し、運営する葬祭会館はグループ全体で65カ所になりました(2019年1月末現在)。

――追い風が吹いているとはいえない経営環境の中、業績を伸ばされている要因はどこにあるのでしょう?

 私どもが行っている葬祭事業は、社会インフラとしての意味合いが強い事業です。お引き受けする葬儀の件数などよりもお客さまの満足度にこだわりたいと思っています。いつも社員に言っているのは、クオンティティーよりクオリティー。量より質を大切にする。これが大前提です。それを追求した上で業績が伸びているのは、時代によって変化するお客さまのニーズに合ったサービスを提供できていることが要因かもしれません。

 公益社の設立は1932年です。三越百貨店大阪支店の販売部長だった久保田昌利氏がスピンアウトし、知人の村上隆祐氏とともに出資を募って作ったのが公益社です。株式会社としてスタートした葬祭会社というのはちょっと珍しい存在だと思います。

 当時の公益社は、今でいえば葬祭業界に新風を吹き込む“ベンチャー企業”でした。新風とは何か、それが「価格の明朗化」でした。それまでの葬儀は価格が不透明で、詳細な見積もりもなく、「葬儀一式 ◯円」というやり方で通っていました。それを公益社は、内容を明確にして「このセットの葬儀なら◯円」と不透明だった価格を明確にしました。これがお客さまの安心感につながり、葬儀の件数を増やしていったのが初期の公益社です。

――葬儀の価格は90年近くたった今でも、不明朗が指摘され、トラブルになることがあるほどですから、非常に先見の明があったということですね。…

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野呂 裕一(のろ・ゆういち)

1962年生まれ、法政大学卒業。1986年アメリカン・ライフ・インシュアランス・カンパニー(現メットライフ生命保険)入社。2006年燦ホールディングスに入社し、マーケティング戦略部長、東京支店長などを経て、2016年4月、燦ホールディングス 代表取締役社長、公益社 代表取締役会長に就任。新規事業開発部担当も務める。

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