トップインタビュー(第23回)ホテル経営からロボット開発へ

経営全般

2017.02.01

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ハウステンボス社長 澤田秀雄 氏

 ロボットを駆使した「変なホテル」を2015年7月に開業したハウステンボス。滑り出しは順調で、17年3月には千葉県浦安市に2号店をオープンする予定だ。ホテル経営だけでなく、将来はロボットの自社開発・生産まで視野に入れる。

──長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」の場内に、2015年7月にオープンした「変なホテル」は順調に立ち上がっています。国内の生産年齢人口が減る中、サービス業の効率アップは喫緊の課題です。

澤田:世界最高水準の生産性をめざす狙いで、変なホテルを造りました。4年ほど前から構想を練って15年1月から建設を始め、同年7月にオープンしました。

 私は今、ハウステンボス敷地内のホテルに住みながら仕事をしています。だからよく分かりますが、ホテルはおもてなしに人手がかかったり、多くの光熱費が必要だったりする。生産性を高める方法として思案した末に行き着いたのが、自動化、ロボット化だったのです。時代の流れが、ロボットに急速に傾いていると感じていましたしね。

 変なホテルという名前に込めたのは、常に最新のテクノロジーを取り入れて「変化し、進化する」という決意です。

 実際、この1年で随分進化しています。当初、受付ロボットは2体で、このうち、1体は日本語のみで、もう1体は英語と日本語にしか対応できませんでした。今は3体に増やし、日本語、英語、韓国語、中国語に対応しています。宿泊カードの記入も手書きから電子サインに変えました。数カ月後には海外のお客様向けにパスポートを使ったチェックインシステムを導入する予定です。

 1号店が軌道に乗ったので、17年3月に千葉県浦安市に2号店を、同年夏には愛知県蒲郡市に3号店をそれぞれ開業する予定です。後方のシステムは共通にしながら、フロントやロビーなどは楽しめるように各拠点で変えるつもりです。

 変なホテルがめざすランクを既存のホテルに当てはめるなら、3ツ星、4ツ星ホテルですね。そこそこ泊まり心地が良くて、値段もまずまず。かつ楽しければいい。今はインバウンド(訪日外国人客)が増えており、各地にあるホテルの稼働率は高い。しかし、将来、厳しい時代が来るかもしれません。その際、お客様の満足度が高くて選ばれるホテルになっていたい。仮に客室料金が1泊5000円になったとしても、利益が出るノウハウを蓄積していきます。

──実際に省力化につながっていますか。

澤田:オープン当初は客室72に対して約30人の従業員を置いていました。その後、新棟が完成して客室が2倍の144になったものの、16年9月時点では9人まで減っています。この先6カ月以内に6人にするつもりです。省力化などの努力で、今年8月には単月で1億円弱の営業利益が出ました。

 ロボットは今、効率化・合理化がメーンですが、もっとエンターテインメント性を求めていきたい。顔認証でロボットが人間の表情をくみ取って「今日は楽しんでいただけましたか?」といった会話や冗談を柔軟に言えれば面白いですよね。

ロボットと人は9対1で

──既存のロボットは作り手側の発想が強く、サービスの現場で実用に耐え得るものが少なくないでしょうか。…

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澤田 秀雄(さわだ・ひでお)

1951年大阪府生まれ、高校卒業後、旧西ドイツのマインツ大学に留学。帰国後の80年にインターナショナルツアーズ(現エイチ・アイ・エス)を設立し、社長に就任。04年会長に就任。10年には赤字続きのハウステンボス社長に就任し、短期間で黒字化した。エイチ・アイ・エスの連結売上高は約5374億円(15年10月期)。グループの従業員数は約1万3000人(15年10月末時点)

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