ビジネスを加速させるワークスタイル(第15回)
似ているようで違う、法人向け光回線の選び方
公開日:2018.08.22
エスペック代表取締役社長 石田雅昭 氏
1947年の創業で、大阪市北区に本社を置くエスペック。温度、湿度、圧力などを変化させ、さまざまな環境下で製品や部品などの耐久性をテストする環境試験器の世界的トップメーカーである。あらゆる業界で競争が激化する中、なぜ同社は先頭を走り続けられているのか。代表取締役社長・石田雅昭氏に話を伺った。
――御社は国内シェア60%以上、世界シェア30%以上を持つ環境試験器のトップ企業ですが、最近の業績はいかがですか?
おかげさまで好調です。前期の2017年度は過去最高売り上げ・最高営業利益を記録しました。アフターサービス、受託試験といった事業も順調に推移していますが、弊社のコアビジネスである環境試験器をはじめとした装置の製造・販売が好調です。
主な要因としては電動化・自動化を進める自動車の研究開発で需要が多かったことと、海外の大手スマートフォンメーカーが新製品を出すのに伴い製品・部品の試験が必要になったことの2つが挙げられます。また、半導体などその他のエレクトロニクスの分野でも需要が高まっています。
まず、最近は国内の製造業の設備投資意欲が活発になっているように思います。弊社は海外の売上高比率が40%を超えるようになっていますが、北米、中国、欧州、東南アジアなど海外のニーズも旺盛です。
――そのように業績好調な御社の強みはどういったところにあるのでしょう?
まず、当社の環境試験機器が、各国のニーズに合わせて精密な制御ができることが挙げられると思います。温度、湿度、圧力、振動といった要素を精密に制御し、お客さまが求められている環境をバラツキなく、正確に再現できることが弊社の試験器のアドバンテージになっています。
また、日本は元々湿度が高いこともあって、湿度の試験についてのノウハウはかなり持っているつもりです。今、環境試験器の世界では弊社とヨーロッパの会社の2社が主なグローパルプレイヤーになっているのですが、ヨーロッパは乾燥した地域が多く、湿度の試験に関しては当社の試験器にアドバンテージがあると思います。この点は、特に湿度が高い東南アジアなどの国を想定した試験で有利に働いています。
あとは、カスタマイズ対応の細かさですね。製品は、国によって求められる試験規格が違います。試験器も、それにしっかり対応できるようにしなければなりません。さらに同じ国でも企業によって必要とする仕様が異なります。こういうシグナルタワーが要るとか、電線を入れるための穴を扉に開けてほしいとか、手を入れられるようにしたいとか、お客さまからはさまざまな要望があります。そうしたご要望にできるだけ細かく対応することが大切だと思っています。
最初からオーダーメードで注文を受けるケースはもちろんのこと、カタログに載っている標準品を出荷する場合でも7割近くは何らかのカスタマイズを施しています。
――そうしたビジネスを支えるバックボーンとしてはどのような理念をお持ちでしょうか?…
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石田 雅昭 (いしだ・まさあき)
1954年、兵庫県生まれ。77年に姫路工業大学電子工学科(現兵庫県立大学)を卒業し、77年4月に株式会社田葉井製作所(現エスペック株式会社)へ入社。2008年に取締役、2009年に常務取締役、2011年に代表取締役社長へ就任、以来現職。中国の独資会社設立による中国事業の再編や米国ベンチャー企業のM&Aなど事業のグローバル化を強力に推進。車載用二次電池の安全認証センターを開設し「試験」+「認証」の新規事業を立ち上げる。現在、中期経営計画(2018年~2021年)を推進中。
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2024年11月13日(水)①14時00分〜14時30分 ②18時00分~18時30分
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