オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2016.02.23
第3回と第4回でシステム開発プロジェクトの成功の基準を説明しました。今回と次回はシステム開発プロジェクトで、システムを利用する現場の満足度を高めるために必要なアプローチを紹介します。現場の満足を得るには、開発側の論理だけでは通用しません。現場の求めることや、その期待値に応えるためのマネジメント方法を解説します。
「期待していたほどではなかった」「もっとやってくれると思っていた」―——。プロジェクトの終了時に、システムを利用する現場からこのように言われたとしたら、たとえQCD(品質、予算、期日)を満たしていたとしても、そのプロジェクトは失敗です。少なくとも、現場は「予算を投じただけの価値はなかった」と考えていることになります。
プロジェクトリーダーからすれば、現場の要求に可能な限り応え、メンバーが高い負荷の中でなんとかやり切ってくれたと考えているかもしれません。しかし、それは現場には理解されず、評価もされません。そこには「“システム開発側が考える”現場が欲していること」と「現場が真に欲していること」とのギャップが存在します。
また、最終的に現場にどれだけ満足してもらえるかを大きく左右するのが「現場の事前期待値」です。苦労してQCDを満たしたにもかかわらず、現場に満足してもらえない。現場、システム開発側、双方にとって不幸な結果になってしまいます。
そこで、現場はシステム開発担当者に何を求めているのか、そして現場の事前期待値をいかにマネジメントするかについて見ていきましょう。
システム開発やシステム導入といったプロジェクトにおいて、現場はシステム開発担当者に何を求めているのでしょうか。それを知るには「サービス」というものが持つ特徴を知る必要があります。ここでサービスとしたのは、システム開発やシステム導入は、服やクルマのような「モノ」とは明らかに異なるものだということを認識する必要があるからです。形があり、姿が見える「モノ」とは違い、サービスは触れたり、見たりすることができません。
米国の経営学者、フィリップ・コトラー氏は著書『コトラーのプロフェッショナル・サービス・マーケティング』において、サービスが持つ特徴として以下の6つを挙げています。
執筆=芝本 秀徳/プロセスデザインエージェント代表取締役
プロセスコンサルタント、戦略実行ファシリテーター。品質と納期が絶対の世界に身を置き、ソフトウエアベンダーにおいて大手自動車部品メーカー、大手エレクトロニクスメーカーのソフトウエア開発に携わる。現在は「人と組織の実行品質を高める」 ことを主眼に、PMO構築支援、ベンダーマネジメント支援、戦略構築からプロジェクトのモニタリング、実行までを一貫して支援するファシリテーション型コンサルティングを行う。
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