ビジネスWi-Fiで会社改造(第40回)
複数フロアのオフィス全体にビジネスWi-Fiを導入
公開日:2016.11.17
前回、チームメンバーに対してリーダーシップを発揮するために大切な心がまえとして、「相手は自分とはちがう」ということを認識しておくことを説明しました。今回は、チームの成長のプロセスを分析して、その時々に必要なリーダーシップを解説します。
どんなに経験豊富でリーダーシップに長けた人であっても、率いるチームが初めから「まとまる」ということはありません。チームには段階的な成長過程があります。B. タックマン(Tuckman)氏は、この成長過程を以下に示すような4つの段階として表現しました(タックマンのチーム形成4 段階モデル、図1)。
成立期(様子見)
プロジェクトの立ち上げが決まり、構想フェーズが始まります。この段階ではまだチームメンバー全員がアサインされているわけではなく、チームの中心メンバーのみがアサインされています。チームメンバーそれぞれが「他のメンバーがどのような強みを持っているのか」「自分よりデキるのか、デキないのか」「性格が合いそうか」「仕事のスタイルが自分と合うか」などの“様子見” をしています。
この段階では、現場リーダーは常にメンバーから「値踏み」されている状態といえます。自分たちのリーダーたり得るかを見られているわけです。この段階で現場リーダーに求められるのは、「自分たちは何をすべきか」という方向性を示すことです。
動乱期(小競り合い)
構想フェーズが進んでくると、チームメンバーの多くがプロジェクトにアサインされます。自分たちが何をしなければいけないのかを考え、作業や役割を分担します。この段階は、最もチームが混乱しやすく、あちこちで「小競り合い」が起こる可能性が高い時期です。物事が具体的に進むにつれ、仕事のスタイルの違いや、問題解決へのアプローチの仕方など、さまざまな食い違いが生じるからです。この段階で現場リーダーに求められることは「コミュニケーションの架け橋」となることです。
安定期(つながる)
メンバーが自分自身の役割と、他のメンバーの強みを理解し始めると、信頼関係が構築されていきます。互いの能力を認め合い、相互依存の関係が出来上がります。チームとしてつながり始め、そのことに喜びを感じ始める時期です。…
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執筆=芝本 秀徳/プロセスデザインエージェント代表取締役
プロセスコンサルタント、戦略実行ファシリテーター。品質と納期が絶対の世界に身を置き、ソフトウエアベンダーにおいて大手自動車部品メーカー、大手エレクトロニクスメーカーのソフトウエア開発に携わる。現在は「人と組織の実行品質を高める」 ことを主眼に、PMO構築支援、ベンダーマネジメント支援、戦略構築からプロジェクトのモニタリング、実行までを一貫して支援するファシリテーション型コンサルティングを行う。
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