ロングセラー商品に学ぶ、ビジネスの勘所(第2回)時代を捉え続けるボンカレーのたゆまぬ進化

スキルアップ

2019.01.29

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 ラーメンと共に、日本の国民食ともいわれるのがカレーです。1人当たり年間70食以上、カレーを食べるという推計もあるほど、日本人に親しまれています。年間70食とすると約5日に1回食べる計算になりますから、かなりの頻度です。

 カレーは外食するほか、家庭でも調理されて食卓に上ります。もっとも昔は、カレー粉を用いて調理していました。その後カレールウの登場により、非常に手軽に作れるようになります。そしてレトルト(加圧加熱殺菌装置)で殺菌をした「レトルトカレー」が登場。生活環境が変化する中、時間をかけずに食べられる簡便性が支持されています。

 世界初の市販用レトルトカレーとして、1968年に発売がスタートしたのが大塚食品のボンカレー。レトルトカレーの代表的ブランドとして50年以上にわたって人気を集めているロングセラー商品です。

 大塚食品の始まりは、1964年。関西でカレー粉や即席固形カレーを製造販売していた会社を大塚グループ(大塚製薬や大鵬薬品工業など大塚ホールディングスを核としたグループのこと)が引き継ぎ、大塚食品工業が誕生しました(1989年に大塚食品に社名変更)。

 当時は、一般家庭でも洋食化が進んだ時代。カレーは、日常的に親しまれるようになっていました。カレー粉やカレールウを製造する会社は多く、激しい競争を繰り広げていました。後発の大塚食品工業としては、既存の製品にはない「強み」が欲しいところです。

 そんな折、開発陣の目に留まったのが米国のパッケージ専門誌『モダン・パッケージ』に掲載された記事でした。その記事には、軍用の携帯食として缶詰の代わりにソーセージを真空パックにしたものが紹介されていました。「同じようにカレーをパックにできたら、お湯で温めるだけで食べられるカレーができるのではないか」。ここから、まったく新しい形の商品開発が始まりました。

「お湯で温めるだけで食べられるカレー」への試行錯誤…

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執筆=山本 貴也

出版社勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。投資、ビジネス分野を中心に書籍・雑誌・WEBの編集・執筆を手掛け、「日経マネー」「ロイター.co.jp」などのコンテンツ制作に携わる。書籍はビジネス関連を中心に50冊以上を編集、執筆。

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