オフィスあるある4コマ(第11回)
チャットも会議も電話もマルチタスクを1台で
2021.07.19
本格的な夏が到来し、仕事から帰ったら、まず風呂に入って汗を流したい季節がやってきました。現在、多くの住宅でユニットバスが採用されていますが、TOTOがJIS規格に適合した日本初のユニットバスを開発したのは1963年のこと。以来、60年近くにわたって人々の疲れを癒やし続けています。
ユニットバスの開発には、1964年に開催された東京五輪が大きく関係しています。1959年のIOC総会で1964年の五輪開催地が東京に決まると、日本では受け入れのため交通インフラや各種施設の整備を始めました。その1つがホテルです。政府は約3万人の訪日客があると予想していました。しかし、ホテルの客室数は十分とはいえない状況です。
そこで政府の要請に応じたのが、大谷重工業社長の大谷米太郎でした。大谷は、千代田区紀尾井町にある自分の所有地を使ってホテルの建設に着手します。
大谷の「ホテルニューオータニ」は、訪日外国人をメインターゲットに17階建て、客室数は1000室を超える国内初の超高層ホテルとして構想されました。しかし建設が決まったのは1963年1月。工期は約1年半と、通常なら約3年かかるところの半分しかありません。
開業に向けて突貫工事が進められましたが、問題となったのが浴室です。浴室の工期は通常、1室当たり3週間から1カ月が必要でした。五輪に向けた建設ラッシュで人手不足だったこともあり、1000室を超える浴室の工事を普通のスピードでやっていたら間に合いません。
ホテルニューオータニの施工を担当していた大成建設は、解決策をメーカー数社に依頼します。その中の1社が東洋陶器(現・TOTO)でした。1912年に創業し、水洗便器や浴槽などの製造を手掛けていた同社は1963年7月に開発プロジェクトを立ち上げ、工期の大幅短縮という難題に取り組みます。
通常の工法を使っていては、工期を大きく短縮できません。工期を短縮するには、部材をあらかじめ工場で製作し、現場で組み立てるというプレハブ工法が最適です。しかし浴室全体をプレハブ工法で作ってしまうと、現場への搬入が容易ではありません。
執筆=山本 貴也
出版社勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。投資、ビジネス分野を中心に書籍・雑誌・WEBの編集・執筆を手掛け、「日経マネー」「ロイター.co.jp」などのコンテンツ制作に携わる。書籍はビジネス関連を中心に50冊以上を編集、執筆。
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